教員の処遇改善2026年1月から教職調整額が4%→5%、月給40万円なら月いくら増える?

結論

2026年1月から教職調整額が4%→5%へ引き上げ。月給40万円なら月4,000円増(税引前)。2031年1月に10%到達、その時点で月16,000円増の見込み。

どうする?編集部 · · 読了 約4分
目次(17項目)
  1. 結論から先に
  2. 教職調整額の引き上げスケジュール
  3. 月給別の差額早見表
  4. なぜ今回の改正に至ったか
  5. 給特法と「残業代ゼロ」問題
  6. 教員不足・なり手不足の背景
  7. 対象者と対象外
  8. 対象
  9. 対象外
  10. 給与明細での確認
  11. 並行する働き方改革との関係
  12. 年収・ボーナスへの影響
  13. 当てはまる人・当てはまらない人
  14. 変化を確認すべき方
  15. 変化がない・別の話になる方
  16. よくある質問
  17. 参考資料

結論から先に

2026年1月から、公立学校の教員に支給される教職調整額が月給の4%から5%に引き上げられました。改正給特法に基づく措置で、以降は毎年1月に1%ずつ引き上げが続き、2031年1月に10%到達する計画です。月給40万円の教員を例にすると、2026年1月時点の月額増加分は**4,000円(税引前)**です。公立学校の教育職が対象で、私立学校教員は別の制度が適用されます。

教職調整額の引き上げスケジュール

時期教職調整額の率月給40万円での月額現行(4%)との差
〜2025年12月4%1万6,000円
2026年1月〜5%2万円+4,000円
2027年1月〜6%2万4,000円+8,000円
2028年1月〜7%2万8,000円+1万2,000円
2029年1月〜8%3万2,000円+1万6,000円
2030年1月〜9%3万6,000円+2万円
2031年1月〜10%4万円+2万4,000円

上記は税引前の計算です。所得税・住民税・社会保険料が引かれた後の手取りはこれより少なくなります。

月給別の差額早見表

2026年1月時点(5%)での月額増加分(税引前)は以下の通りです。

月給4%時の教職調整額5%時の教職調整額月額増加分
30万円1万2,000円1万5,000円3,000円
35万円1万4,000円1万7,500円3,500円
40万円1万6,000円2万円4,000円
45万円1万8,000円2万2,500円4,500円
50万円2万円2万5,000円5,000円

なぜ今回の改正に至ったか

給特法と「残業代ゼロ」問題

1971年制定の給特法では、教員には残業代を支払わない代わりに「教職調整額」として月給の4%を一律支給するという仕組みが設けられました。しかし、教員の実際の時間外労働が週10〜20時間以上という調査結果がある中で、1時間あたりに換算すると最低賃金を大きく下回るとの指摘が続いていました。

教員不足・なり手不足の背景

待遇の低さと長時間労働が重なり、教員採用試験の受験者が減少し、公立学校で教員不足が深刻になっています。2024年度の教員採用試験では、一部の都道府県で採用倍率が1倍台まで下がっています。処遇改善は教員の確保対策でもあります。

対象者と対象外

対象

  • 公立小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教諭
  • 指導教諭・主幹教諭・副校長・教頭・校長(管理職は別建てもあるが給特法適用)
  • 養護教諭・栄養教諭

対象外

  • 私立学校の教員:労働基準法が適用され、残業代制度が別途ある
  • 非常勤講師:時間給制のため給特法外
  • 学校事務職員:教育職俸給表ではなく行政職俸給表が適用
  • ALT(外国語指導助手):雇用形態が別の場合が多い

給与明細での確認

2026年1月支給分(多くの自治体では1月末日または2月初旬の支給)の給与明細から、教職調整額の欄が変わっているはずです。確認しても変化が見当たらない場合は、所属する学校の事務担当や教育委員会の人事担当に確認してください。

並行する働き方改革との関係

今回の処遇改善は、働き方改革とセットで進められています。給与が上がる一方で業務量の削減も求められています。

  • 部活動の地域移行(休日の部活動を地域スポーツクラブへ移行)
  • 外部人材の活用(学習支援員・スクールサポートスタッフの増配)
  • ICT化による事務の効率化(成績処理・連絡手段のデジタル化)
  • 保護者対応の時間制限(夜間・深夜の連絡対応を原則禁止)

「給与が上がった分、残業が増える」という状況にならないよう、業務量の上限設定も2026年度以降に各自治体で本格化する見込みです。

年収・ボーナスへの影響

教職調整額はボーナス(期末手当・勤勉手当)の算定基礎には直接含まれないことが多いです。ボーナスは基本給(俸給)を基礎に計算されるため、今回の引き上げ分はボーナスには直接反映されません。共済年金の算定基礎には反映されます。

当てはまる人・当てはまらない人

変化を確認すべき方

  • 公立小中高・特別支援学校で教壇に立つ正規教員
  • 教育委員会に所属する指導主事(教育職俸給表適用の場合)
  • 産休・育休中でも給与が継続支給されている方(休業手当等への影響は別途確認)

変化がない・別の話になる方

  • 私立学校教員(組合交渉・就業規則による)
  • 非常勤・常勤代替講師(雇用形態と給与規定による)
  • 国立大学附属学校の教員(別の俸給表が適用)

よくある質問

Q. 教職調整額が上がると退職金はどうなりますか?

退職金の算定基礎は「退職時の俸給月額」であることが多く、教職調整額は直接の算定基礎にならないケースがほとんどです。詳しくは所属の共済組合に確認してください。

Q. 管理職(校長・教頭)も同じ引き上げですか?

管理職には給特法の別の規定が適用されます。校長・教頭は「教育職俸給表」に基づく給与に「管理職手当」が加算される仕組みで、教職調整額とは異なる体系です。

Q. 来年以降、1%ずつ上がることは確定ですか?

改正給特法で段階的引き上げが法律上に定められた方向で進んでいますが、財政状況や政治的判断によって見直しが入る可能性は否定できません。法令上の確認は文部科学省の最新情報を参照してください。

Q. 今から教員を目指す大学生にとってどんな影響がありますか?

処遇改善は教員職の魅力を高める方向で作用します。ただし2031年の10%到達時点でも、実労働時間との比較では他の職種に見劣りするとの見方もあります。働き方改革と合わせて、実態の変化を見極める必要があります。

参考資料

  • 文部科学省「給特法の改正について」— 改正の経緯と条文
  • 文部科学省「教師の働き方改革」— 処遇改善と業務削減の方針
  • 総務省「地方公務員給与の実態」— 教員給与の全国データ
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参考資料

  1. 文部科学省「給特法の改正について」
  2. 文部科学省「教師の働き方改革」
  3. 総務省「地方公務員給与の実態」

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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