公的年金等の源泉徴収票は、老齢または退職を理由とする年金を受け取った人に、日本年金機構が年明けに送るはがきです。届く日は年分ごとに日本年金機構の「お知らせ」で案内され、令和7年分は2026年1月8日から15日にかけて順次送られました。なくしたときは、ねんきんネット、電話の自動音声、年金事務所などの窓口のどれかで、原則として過去5年分まで再交付を申請できます。確定申告では添付は不要ですが、記載内容を申告書に書くか、電子データを取り込んで使います。
届く時期と、送られない人
源泉徴収票の送付日程は、年分ごとに日本年金機構のお知らせに載ります。直近2回は次のとおりでした。
- 令和7年分: はがきは2026年1月8日(木曜)から15日(木曜)にかけて順次送付。届くまでは郵便事情などを考えて8日程度待ちます。都道府県ごとの発送予定日の目安も、お知らせのPDFで示されています。
- 令和6年分: はがきは2025年1月8日(水曜)から16日(木曜)にかけて順次送付。
令和8年分(2027年1月に届く分)の日程は、日本年金機構のお知らせで確認してください。直近2回のお知らせは、ページの更新日がいずれも前年の12月下旬(2024年12月27日、2025年12月23日)でした。
電子データで受け取る登録をしている人には、マイナポータルの「お知らせ」に届きます。令和7年分は、2026年1月5日(月曜)までに「ねんきんネット」で電子送付の希望登録をした人に、1月6日(火曜)から7日(水曜)にかけて電子送付されました。電子送付を希望すると郵送は止まりますが、登録の時期によっては電子と郵送の両方が届くこともあります。ねんきんネットでは、令和7年分の内容を2026年1月6日から画面で確認でき、PDFで保存・印刷もできます。
次の人には、このはがきの源泉徴収票は送られません。
- 障害年金・遺族年金を受けている人: 所得税等の課税対象ではない(非課税)ため送付されません。
- 年金生活者支援給付金: 給付金の源泉徴収票は送付されません。
- 海外に住んで老齢年金を受けている人(非居住者): 源泉徴収票ではなく「支払調書」が送られます。令和7年分の送付予定日は2026年1月30日でした。年の途中で海外へ転出した人には、海外にいた期間の支払調書と、国内にいた期間の源泉徴収票の両方が送られます。
失業給付や高年齢雇用継続給付を受けている人などは、12月の年金支払いのあとに年金の支払金額がさかのぼって訂正されることがあります。その場合は、訂正後の金額を載せた源泉徴収票が2月以降に改めて送られます。1月に届いた源泉徴収票で確定申告をしていると、修正申告が必要になると日本年金機構は注意を促しています。
出典:日本年金機構「令和7年分公的年金等の源泉徴収票」の送付について、「令和6年分公的年金等の源泉徴収票」の送付について、障害年金・遺族年金の場合、海外に住んでいる場合、支払金額と受取額の関係、マイナポータルで受け取る
なくした・もう1枚ほしいときの再交付
なくしたり破れたりしたときだけでなく、もう1枚必要なときも、同じ再交付の申請をします。公的年金等の源泉徴収票は、原則として過去5年分まで再交付できます。それより前の年分は、ねんきんダイヤルや年金事務所、街角の年金相談センターに問い合わせます。
申請の方法は3つです。
| 方法 | 受け取り方 | かかる日数の案内 | 主な注意 |
|---|---|---|---|
| ねんきんネット | マイナポータルへの電子送付、または郵送 | 電子送付は申請から3~5営業日。郵送は申請から発送まで1週間程度で、さらに配達日数 | 利用登録(マイナポータル連携かID取得)が必要。郵送先はねんきんネットの登録住所 |
| 電話(ねんきん自動音声送付受付サービス 050-3319-3152) | 郵送 | 送付まで2週間程度 | 本人の基礎年金番号、年金コード、生年月日、郵便番号、電話番号と対象の年分を、音声の案内に従って入力。郵送先は日本年金機構に登録されている本人の住所 |
| 窓口(年金事務所・街角の年金相談センター) | 郵送 | 日数の案内はなし | 受付後、日本年金機構に登録されている本人の住所あてに郵送 |
電話は送付まで2週間程度かかるため、急ぐ場合は近くの年金事務所や街角の年金相談センターに相談します。窓口でも、その場で渡すのではなく、受け付けたあとに登録住所へ郵送する扱いです。
窓口に持っていくものは次のとおりです。
- 本人が行く場合: 年金手帳、年金証書または改定通知書など日本年金機構から届いた書類と、本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)
- 本人以外が行く場合: 本人の年金手帳・年金証書・改定通知書など日本年金機構から届いた書類、本人の委任状、来た人の本人確認書類
その年に届いたばかりの年分は、再交付の受付が始まる日がお知らせに書かれています。令和7年分は、ねんきんネットでは2026年1月6日から申請でき、電話の自動音声では2026年1月から受け付けていました。
日本年金機構の見方ページによると、再発行の源泉徴収票には、摘要欄の社会保険料の内訳は記載されません。
出典:日本年金機構 公的年金等の源泉徴収票をなくしたとき、過去何年分まで再交付できるか、もう1枚必要なとき、令和7年分 源泉徴収票の見方
確定申告では添付不要。内容は申告書に使う
国税庁によると、平成31年4月1日以後に提出する所得税の確定申告書・修正申告書では、公的年金等の源泉徴収票の添付は不要です。ただし、申告書には源泉徴収票の内容を書く必要があります。国税庁の確定申告の手引きと日本年金機構は、税務署などで申告書を作る場合は源泉徴収票を持参するよう案内しています。
マイナポータルで受け取った電子データは、国税庁の確定申告書等作成コーナーに取り込むと該当する項目が自動で入力されます。すでに書面で受け取った人も、ねんきんネットから再交付を申請すれば電子データで受け取れます。書面と電子データの源泉徴収票を重ねて使わないよう注意が示されています。
年金を受け取っている人が、そもそも確定申告をする必要があるかは別の判断です。国税庁は、公的年金等の収入金額が400万円以下で、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下なら確定申告は必要ないとしています。ただし、外国の法令にもとづく保険・共済の制度から受ける年金のように、もともと源泉徴収の対象とされない公的年金等を受けている人は、この扱いを使えません。また、申告が要らない場合でも、医療費控除などで所得税の還付を受けるための申告はできます。住民税の申告が必要な場合もあるため、住民税は市区町村に確認してください。
出典:国税庁 国税関係手続が簡素化されました、国税庁 確定申告の手引き 申告書に添付・提示する書類、国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係、日本年金機構 電子データで受け取る
届いたら見る欄
源泉徴収票の欄は多いですが、確定申告や問い合わせの前に確かめたいのは次の欄です。説明は日本年金機構の令和7年分の見方ページにもとづきます。
支払金額
その年の2月支払分から12月支払分までの年金の合計です。翌年1月に支払いがあった人は、その1月支払分も含みます。これは年金の決定・改定が遅れたときなどの支払いで、本来12月に支払われるべき額のため、前の年の収入として扱われます。所得税等や社会保険料を引く前の額で、手取りではありません。
源泉徴収税額
年金から源泉徴収された所得税と復興特別所得税の合計です。年金の額が一定より少ない人は、源泉徴収されません。日本年金機構は、令和8年分以降は65歳以上で年205万円、65歳未満で年155万円に満たない人は対象にならないとしています(令和7年分以前は158万円・108万円)。
社会保険料の額
年金から天引きされた介護保険料、国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料の合計です。この額は源泉徴収税額の計算で差し引かれています。年金から天引きされていない社会保険料はここに入らず、その控除を受けるには確定申告が必要です。
載っていないもの:個人住民税・森林環境税
年金から引かれた個人住民税と森林環境税は、所得税等の控除対象ではないため源泉徴収票に載りません。このため、住民税が年金から引かれている人は、「支払金額」から「源泉徴収税額」と「社会保険料の額」を引いても、実際に振り込まれた額の合計とは一致しません。住民税の額は市区町村に問い合わせます。
配偶者・扶養親族の欄
源泉控除対象配偶者、扶養親族、障害者などの欄は、提出された扶養親族等申告書にもとづいて記載されます。申告書を出していない人(出す必要がない人も含む)は空欄です。配偶者がいるのに「源泉控除対象配偶者の有無等」が空欄になる理由として、令和7年分では次の3つが挙げられています。
- 年金を受ける本人のその年の所得の見積額が900万円を超える場合
- 配偶者のその年の所得の見積額が95万円を超える場合
- 扶養親族等申告書を提出していない場合(提出の必要がない場合も含む)
年の途中で扶養親族が増えたなど、申告書に書いた内容から変わった場合は、所得税等の過不足を精算するために確定申告が必要になる場合があります。その場合は最寄りの税務署に相談します。
出典:日本年金機構 令和7年分 公的年金等の源泉徴収票(見方)、支払金額に含まれる期間、住民税が載らない理由、源泉徴収されない理由、天引きされていない社会保険料、配偶者欄が空欄の理由、扶養親族の状況が変わったとき
亡くなった家族の分は「準確定申告用」が別にある
年金を受けていた人が亡くなった場合は、通常の源泉徴収票とは別に「準確定申告用源泉徴収票」が発行されます。日本年金機構のQ&Aでは、死亡届や未支給年金の手続きのあと、おおむね2~3か月で発送されるとしています。死亡届を出していないと発行できないため、死亡届と交付申請書をあわせて出します。
なくした場合は、準確定申告用源泉徴収票の再交付申請書で再発行を申請できます。再発行した準確定申告用源泉徴収票は、亡くなった人の未支給年金を請求した人あてに送られます。未支給年金の請求者以外が窓口で受け取るには、請求者からの委任状が必要です。請求者がいない場合は相続人なども申請できますが、相続人であることを確かめる書類が要るため、電話では申請できません。
亡くなった時期によっては、準確定申告用は発行されません。Q&Aでは、その場合は通常の源泉徴収票が発行されると説明しています。対象になる時期の書き方は日本年金機構のページで異なり、再交付のページは「1月1日から2月の支払日の前日まで」、Q&Aは「12月の支払日から翌年2月の支払日の間」としています。1月1日から2月の支払日の前日までは両方の範囲に入りますが、12月の支払日から12月31日までに亡くなった場合はQ&Aにだけ書かれている範囲です。該当しそうな場合は、ねんきんダイヤルで確認してください。手続きから2~3か月たっても届かない場合も、手続きをした本人が、亡くなった人の基礎年金番号を用意してねんきんダイヤルに問い合わせます。
出典:日本年金機構 公的年金等の源泉徴収票をなくしたとき(準確定申告用源泉徴収票)、準確定申告用の源泉徴収票の発送時期
問い合わせ先
- 源泉徴収票の内容・届かないとき: 日本年金機構の「ねんきんダイヤル」。年金振込通知書や源泉徴収票、扶養親族等申告書などの通知書の相談を受け付けています。番号と受付時間は電話での年金相談窓口で確認してください。令和7年分のお知らせには、24時間対応の「源泉徴収票相談チャット」(対話形式の自動応答)も載っていました。
- 再交付の申請だけ: ねんきん自動音声送付受付サービス(050-3319-3152)、ねんきんネット、年金事務所・街角の年金相談センター
- 確定申告: 税務署
- 年金から引かれた住民税・森林環境税: 住んでいる市区町村