賃貸の網戸が破れた。自分で張り替える?大家に伝える?

結論

経年劣化や強風・鳥が原因なら家主負担、入居者や子ども・ペットの破損なら入居者負担が原則。迷ったら写真を撮って管理会社に一報しておく方が退去時に揉めません。

どうする?編集部 · · 読了 約4分
目次(9項目)
  1. 破れが見つかった直後にやること
  2. 家主(大家)負担になりやすいケース
  3. 入居者負担になりやすいケース
  4. 自分で張り替えるときの材料と手順
  5. 業者に頼むときの相場
  6. 退去時に「網戸1万円」を防ぐ3点
  7. 網の破れではなく「枠」が歪んでいるとき
  8. 網戸を長持ちさせる小さな習慣
  9. 参考にした資料

夏場に網戸が破れると、蚊やハエが入って生活が一気に不便になります。賃貸だと「勝手に張り替えて良いのか」「大家に伝えると費用を請求されるのでは」と迷いがちですが、判断の分かれ目は原因と経過年数のふたつでほぼ決まります。焦って張り替える前に、まず破れの写真だけ撮っておきましょう。それが退去時の交渉材料になります。

破れが見つかった直後にやること

網戸が破れているのを見つけたら、張り替える前にスマホで写真を撮ります。破れた箇所を寄りで1枚、部屋の内側から全体で1枚、外側から日付が分かるように1枚。この3枚があれば「いつ、どんな状態だったか」を後から示せます。

そのうえで、破れが起きた心当たり(子どもがぶつかった、強風の翌朝、掃除中にこすった、など)をメモに残しておきます。人間の記憶は数か月で曖昧になるので、原因が家主負担側か入居者負担側かを判定するときに、この記録が効いてきます。

家主(大家)負担になりやすいケース

網戸の破れが次のような状況なら、経年劣化として家主側が費用を持つのが基本です。

  • 入居から4〜5年以上経過し、網が黄色く硬化していた
  • 強風や台風の翌日に破れを発見した
  • 押えゴムが自然に外れて、その拍子に網ごと破けた
  • 鳥や周辺の木の枝が原因で破けた

これらは国土交通省の原状回復ガイドラインでも、家主負担側に整理されている典型例です。写真と入居日が分かる契約書を出せば、退去時の請求から外れる可能性が高くなります。

入居者負担になりやすいケース

反対に、次のような場合は入居者側で直すのが原則です。

  • 子どもやペットがぶつかって破いた
  • 家具の搬入・搬出でこすった
  • 掃除中に掃除機や道具を引っかけた
  • 入居2〜3年目で、明らかに使い方に問題があった

原因がはっきりしている場合は、争わずに自分で直したほうが話は早く済みます。管理会社に事前連絡をせず、退去時に「知りませんでした」と言うと、割高な業者手配費用を上乗せされる場面があります。

自分で張り替えるときの材料と手順

自分で張り替える場合、必要なのは網戸ネット、押えゴム、ローラー、カッターの4点です。ホームセンターで一式そろえて2,000円前後、網だけの交換なら600〜1,500円で済みます。

手順はこう。まず古い押えゴムをマイナスドライバーで外し、古い網を捨てる。新しい網を枠より少し大きめに切って乗せ、押えゴムを溝に沿ってローラーで押し込む。最後にはみ出た網をカッターで切り落として完成。慣れれば1枚30分ほどで終わります。

網の色は、外の景色が見やすいグレーか、視認性がさらに高いブラックを選ぶ人が多いです。白は室内側にホコリが目立つので避けるのが無難。ペットの爪でよく破く家庭なら、ペット対応のポリエステル網に張り替えると、次の破れまでの間隔が明らかに伸びます。

業者に頼むときの相場

業者に依頼した場合の相場は、1枚あたり3,000〜8,000円。ここに出張費2,000〜3,000円が別途かかるパターンが多いです。網戸が2〜3枚あるなら、まとめて頼むと1枚あたりの単価は下がります。

高機能ネット(防虫、花粉ブロック、ペット対応)を選ぶと、材料費だけで2,500〜4,000円上乗せになります。花粉症の家族がいるなら、花粉ブロックタイプは体感差が出やすい部類です。

退去時に「網戸1万円」を防ぐ3点

退去立ち会いで「網戸の張り替え費用として1万円」と請求されたという相談は、国民生活センターにも一定数寄せられています。予防のコツは3点。

  • 入居時の網の状態を写真で残す
  • 破れが起きたら管理会社へ一報を入れる
  • 自分で張り替えた場合は使った材料の型番と領収書を保管する

これが揃っていれば、退去時に経年劣化を主張しやすくなり、割高な請求も交渉で外せる余地が生まれます。写真が入居時から残っていることが、実は最強の証拠です。

網の破れではなく「枠」が歪んでいるとき

網戸をよく見ると、破れではなく枠(アルミサッシ側)が歪んでいるパターンもあります。強風で外れかけた、家具運搬時にぶつけた、経年でレールが摩耗した、といった原因が多いです。

枠の歪みや戸車(下部のローラー)の破損は、網の張り替えだけでは直りません。管理会社にそのまま伝えた方が良いケースで、部品交換や枠ごとの交換になることもあります。自己判断で無理に力を加えると、レール側を傷めて費用がむしろ膨らみます。歪みが疑わしい場合は、写真とともに管理会社へ連絡してください。

網戸を長持ちさせる小さな習慣

半年に1回、掃除機の吸口で網の表面を軽く吸うだけでも、網目に詰まったホコリが取れて硬化を遅らせます。強く水をかけると押えゴムが緩みやすいので、拭き掃除は柔らかいスポンジで水拭きする程度で十分です。

窓を開ける季節が終わったら、網戸の枠を軽く拭き、押えゴムの浮きがないか手で撫でて確認します。翌シーズンにいきなり破れるパターンを減らせます。

網戸を外して洗いたい場合は、外し方を先にスマホで撮っておくと戻すときに迷いません。多くの網戸は下に持ち上げてから手前に引くと外れます。作業は必ず2人か、脚立を使わずに床上でやってください。落下事故は網の破れよりよほど怖い結果になります。

参考にした資料

  • 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」— 費用負担の切り分け
  • 国民生活センター「賃貸住宅の敷金・原状回復トラブル」— 相談事例
  • 住宅リフォーム推進協議会 — 修繕費用の目安
賃貸の網戸が破れた。自分で張り替える?大家に伝える? — くらし 関連イラスト (どうする?)
Photo by Tá Focando on Unsplash

参考資料

  1. 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」
  2. 国民生活センター「賃貸住宅の敷金・原状回復トラブル」
  3. 住宅リフォーム推進協議会

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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