健康診断でALT 50だった。学会の目安は「30を超えたらまず受診」です

この記事の要点

日本肝臓学会はALTが30を超えたらまずかかりつけ医の受診を勧めています。ALT 50はその目安を超えています。他の値が正常でも、受診して原因を調べるのが学会の示す道筋です。

  1. 日本肝臓学会の奈良宣言2023は「ALTが30を超えたらまずかかりつけ医を受診」を勧めている
  2. ALT 50はその目安を大きく超えている。様子見が前提ではない
  3. かかりつけ医で採血や腹部超音波検査を受け、必要なら消化器内科へ進む
どうする?編集部 · · 初出 · 読了 約3分
目次(7項目)
  1. 奈良宣言が示している道筋
  2. 「他の値が正常だから大丈夫」とは書かれていない
  3. 受診の前に、この4つを思い出しておく
  4. こういう場合は、受診を先延ばしにしない
  5. 生活習慣は、受診と同時に見直す
  6. この記事で書かなかったこと
  7. 参考資料

健康診断の結果票に ALT 50 と書いてある。正常は 30 以下のはずなのに、自分のは 50。様子を見ていいのか、病院に行くべきなのか。

先に、専門学会が示している目安を書きます。

日本肝臓学会の奈良宣言2023は、健康診断などでALT値が30を超えていた場合、まずかかりつけ医等を受診することを勧めています。ALT 50 はこの目安を超えています。

奈良宣言が示している道筋

学会のページには、こう書かれています。

段階何をするか
ALTが30を超えていたまずかかりつけ医等を受診する
かかりつけ医で採血や腹部超音波検査などを受け、原因を調べる
必要と判断されれば消化器内科でより詳しい検査を受ける

宣言の目的は「肝疾患の早期発見・早期治療に繋げるため」とされています。

ここで大事なのは順番です。いきなり専門の科を探すのではなく、まずかかりつけ医です。 そこで原因を調べ、必要と判断されたときに専門科へ進みます。

「他の値が正常だから大丈夫」とは書かれていない

結果票を見ると、ALT だけが基準を超えていて、AST や γ-GTP は正常という人が少なくありません。

このとき「他が正常なら平気だろう」と考えたくなります。ただし奈良宣言はALT単独の値を目安にしていて、他の項目が正常なら受診しなくてよい、とは書かれていません。

他の値が正常であることは、受診した先で医師が判断するときの材料の一つになります。受診しない理由にはなりません。

なお、AST・γ-GTP・ALP などの基準値は**検査法や施設によって表記が違います。**自分の結果票に印刷されている基準値の欄を見てください。よその数字と見比べても意味がありません。

受診の前に、この4つを思い出しておく

かかりつけ医は原因を探します。最初の問診で聞かれることは、だいたい決まっています。行く前に思い出しておくと、その日のうちに話が進みます。

聞かれること具体的に
前回までのALT初めての異常か、前から高かったか。過去の結果票があれば持参する
お酒種類と量と頻度。「週に何回、何を、どれくらい」
薬とサプリメント処方薬だけでなく市販薬・サプリ・漢方も。お薬手帳を持参する
体重の変化ここ半年〜1年で増えたか減ったか。何キロか

このほか、疲れやすさ、むくみ、右上腹部の違和感といった体の変化があれば伝えてください。

持っていくものは、健康診断の結果票(できれば過去の分も)、お薬手帳、保険証です。

こういう場合は、受診を先延ばしにしない

上の道筋とは別に、次のいずれかがあれば早めに医療機関へ行ってください。

  • 黄疸 — 皮膚や白目が黄色い
  • 右上腹部の痛みが続く
  • 健診の医師コメントに「要受診」「要精査」と書かれている
  • 前回まで正常だったALTが、今回だけ急に上がった

最後の項目は、新しく飲み始めた薬、飲酒量の変化、体重の急な増減など、直前の生活の変化が手がかりになることがあります。心当たりを医師に伝えてください。

生活習慣は、受診と同時に見直す

飲酒量や体重が原因の一つであれば、生活習慣の見直しは有効です。ただしそれは受診の代わりではありません。

奈良宣言が示しているのは、再検査を待つのではなく、まず受診して原因を調べる流れです。原因が飲酒なのか、体重なのか、薬なのか、別の肝疾患なのかは、採血や腹部超音波検査をしないと分かりません。

受診したうえで、医師と一緒に「次にいつ測るか」を決めてください。

この記事で書かなかったこと

  • ALTの値ごとの重症度の目安。奈良宣言が示しているのは30という一つの線で、50・80・100で行動が変わるという記載は、開いた学会ページにはありませんでした
  • 具体的な病名の見分け方。原因の特定は採血と画像検査を経て医師が行うもので、数値だけからは決められません
  • AST・γ-GTP・ALPの基準値。検査法と施設で異なるため、自分の結果票の基準値欄を見てください

※個人差があります。受診の判断は医師にご相談ください。

参考資料

  • 日本肝臓学会「奈良宣言2023」一般の方向け — ALT 30超で、まずかかりつけ医を受診
  • 日本肝臓学会 奈良宣言2023 リーフレット — 宣言の趣旨と対象
  • 日本肝臓学会 市民のみなさま — 一般向けの肝臓病情報
Photo by Masha Rostovskaya on Unsplash
#ALT #肝機能 #健康診断 #奈良宣言 #かかりつけ医

参考資料

  1. 日本肝臓学会「奈良宣言2023」一般の方向け
  2. 日本肝臓学会 奈良宣言2023 リーフレット
  3. 日本肝臓学会 市民のみなさま

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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