足りていないと気づいた日にできること
失業給付の認定日が近づいて、求職活動実績が足りないと気づいたとき、その日のうちに動かせる手は一つです。ハローワークの窓口へ行って職業相談を受けること。これは行った当日に1回として成立します。
ハローワークインターネットサービスは、求職活動と認められるものとして「ハローワークが行う、職業相談、職業紹介等を受けたこと、各種講習、セミナーの受講」を挙げています。特別な準備は要りません。受付で「職業相談をお願いします」と伝えれば窓口につないでもらえます。求人票を1枚印刷して持って行き、この会社について聞きたい、という形にすると話が具体的に進みます。
反対に、同じ建物で求人検索機を触っただけでは0回のままです。同サービスは「単なる、ハローワーク、新聞、インターネットなどでの求人情報の閲覧、単なる知人への紹介依頼だけでは」求職活動の範囲に含まれないと書いています。ハローワークに足を運んだこと自体は実績ではない、というのが取りこぼしの起きる一点目です。
数えられる活動と、数えられない活動
ハローワークインターネットサービスが挙げているのは次の5種類です。
| 数えられる活動 | 補足 |
|---|---|
| 求人への応募 | ハローワークの求人でなくてもよい |
| ハローワークが行う職業相談、職業紹介等、各種講習・セミナーの受講 | 窓口での相談も含まれる |
| 民間機関が行う職業相談、職業紹介等 | 許可・届出のある事業者 |
| 公的機関等が実施する職業相談等、各種講習・セミナー | 自治体などが開くもの |
| 再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験の受験 | 受験した日が1回 |
同サービスの原文では、民間機関は「許可・届出のある民間機関(民間職業紹介機関、労働者派遣機関)が行う、職業相談、職業紹介等を受けたこと、求職活動方法等を指導するセミナー等の受講など」、公的機関は「公的機関等((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構、地方自治体、求人情報提供会社、新聞社等)が実施する職業相談等を受けたこと、各種講習・セミナー、個別相談ができる企業説明会等の受講、参加など」となっています。転職エージェントに登録して面談を受けた日や、自治体の就労支援窓口で相談した日も、条件を満たせば1回に入るということです。
応募の形については、ハローワーク立川の案内が「求人への応募(応募書類の送付、面接、オンライン自主応募)」と書いています。企業のサイトから直接応募した場合も、応募として扱われます。
数えられないほうは短くまとまります。求人情報を見た、知人に「いい話があったら教えて」と頼んだ。この二つだけで終わった日は、何時間かけていても0回です。
認定対象期間は「認定日の前日」で切れる
もう一つの取りこぼしがここにあります。北海道労働局のハローワークは、求職活動を「原則として前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間中に、最低2回以上行うことが必要」と説明しています。区切りは認定日の当日ではなく、その前日です。
認定日を0日目として並べると、こうなります。
| 認定日から見た日 | その日の位置づけ |
|---|---|
| 28日前(前回の認定日) | この日から新しい認定対象期間が始まる |
| 27日前〜2日前 | 実質的にここで2回を作る。1回目は前半のうちに |
| 1日前 | 認定対象期間の最終日。窓口を使える最後の日 |
| 当日 | 失業認定申告書を提出する日。この日の活動は次の期間に入る |
認定日から逆算して駆け込もうとすると、前日で扉が閉まっていることになります。順序を逆にして、認定日が終わったその足で1回目の職業相談を受けておくと、残りの4週間が楽になります。認定日は月に一度ではなく4週間ごとに指定されるため、曜日は毎回同じでも日付は前へずれていきます。カレンダーには曜日ではなく日付で書き込んでください。
2回が1回でよい場合、3回必要な場合
回数は全員一律ではありません。
ハローワークインターネットサービスは「原則として2回以上(基本手当の支給に係る最初の認定日における認定対象期間中は1回)」としています。最初の認定日だけは1回で足りるということです。手続き後の7日間は「待期」として基本手当が支給されない期間にあたり、その後の受給説明会で受給資格者証と失業認定申告書を受け取り、第一回目の失業認定日を知らされる、という流れになります。
北海道労働局のハローワークは、1回で足りる場合として、障害のある方、最初の失業認定日(給付制限を受ける場合を除く)、認定対象期間が14日未満の場合、求人への応募を行った場合、市町村の取次ぎによる認定を受ける場合などを挙げています。求人に1社応募した認定対象期間は、それだけで足りるという扱いです。応募は書類も面接も手間がかかる分、重く見られていると考えると分かりやすい。
逆に増えるのが給付制限のある人です。ハローワークインターネットサービスは、給付制限の期間と「その直後の認定対象期間をあわせた期間については、原則として2回以上(給付制限期間が3か月の場合は、原則として3回以上)」の実績が要るとしています。北海道労働局のハローワークは、この期間の起点と終点を「給付制限開始日から給付制限終了直後に指定されている認定日の前日まで」と書いています。給付制限中の数え方は、通常の4週間ごとの区切りとは別に置かれているということです。
給付制限そのものの長さは、厚生労働省の案内によると、退職日が2025年4月1日以降なら原則1か月、2025年3月31日以前なら原則2か月です。退職日からさかのぼって5年間に2回以上、正当な理由なく自己都合退職して受給資格決定を受けていた場合は3か月になります。3回以上が求められるのは、この3か月の人です。自分に給付制限が付いているか、付いているなら何か月かは、受給説明会で受け取る書類に書かれています。手続きの当日に確認しておくと、後から回数が足りないと気づく事故を防げます。
認定日に行けなくなったとき
行けない事情ができた時点で、まず電話をかけます。北海道労働局のハローワークが認定日を変更できる理由として挙げているのは次の6つです。
- 就職または就労したとき
- 就職のための面接および採用試験を受けるとき
- 各種国家試験、検定等の資格試験を受けるとき
- 親族の看護、危篤、死亡、葬儀、法事のとき
- 本人の結婚または親族の結婚式に出席するとき
- 病気やケガをしたとき(ただし、14日以内に治った場合に限る)
申し出は認定日の前日までが原則です。突然の理由で事前に報告できなかった場合は電話などで連絡し、事態が解決した後、遅くとも次回の認定日の前日までに来所するよう案内されています。変更の取扱いを受けるには、採用(内定)証明書や傷病証明書など、認定日に来所できなかったことを証明する書類が必要になります。面接に行くのであれば、その場で面接証明書に記入してもらえるか採用担当者に聞いておくと二度手間になりません。
無断で行かなかった場合はどうなるか。ハローワーク立川は、認定日に来所しないと、その認定日の前日までの4週間について失業の認定を受けられず、基本手当の支給はないと説明しています。さらに、次の認定日の前日までに来所して職業相談や職業紹介を受けるなど、積極的な求職活動の事実がなければ、その間についても失業の認定を受けられないと続けています。欠席に気づいたら、次の認定日を待たずに窓口で相談を受けておくのが、影響を4週間で止める道です。なお認定日の変更ができるのは特別の場合に限られるため、自分で当てはまると判断して欠席するのではなく、電話口で事情をそのまま伝えて指示を受けてください。
1回を作る手段は、動きやすい順に並べておく
実績が足りないと焦る状況は、手段を一つしか持っていないときに起きます。使える窓口をあらかじめ並べておけば、認定日の直前でも選べます。
いちばん確実なのはハローワークの職業相談です。開庁時間に行けば、その日のうちに1回になります。次に置けるのが、許可のある民間職業紹介事業者の面談。予約を取るときに「雇用保険の求職活動実績にしたいので、職業相談として受けたい」と伝えておくと、当日の内容と申告書に書くことが噛み合います。自治体の就労支援窓口や公的機関の合同企業説明会は開催日が先に決まっているため、月の前半のうちに予定へ入れておくと取りこぼしが減ります。
そして求人への応募です。応募を行った認定対象期間は1回で足りるという扱いがあるため、応募できる会社が1社でもあるなら、これが最も手数の少ない道になります。
申告書に書けるように、その場でメモを残す
実績は失業認定申告書に書いて提出します。窓口で相談を受けた日、セミナーの名称と主催者、応募した会社名と応募の方法。この3種類は、後から思い出そうとすると細部が抜けます。相談を終えた直後にスマートフォンのメモへ日付と窓口名を残しておくと、申告書を書く手が止まりません。
求人に応募したときは、応募した日と応募先の連絡先を控えます。結果がまだ出ていなくても、応募した時点で活動は成立しています。不採用の連絡が来たかどうかで実績が消えることはありません。
つまずきやすいところ
- ハローワークへ行った=実績、ではない。 相談を受けたかどうかで分かれます。窓口に並ばず求人検索機だけ使って帰った日は0回です
- 認定日当日に2回まとめて作ることはできない。 認定対象期間は前日で終わっています
- 回数は「原則」なので、少なく足りる場合と多く必要な場合の両方がある。 最初の認定日は1回、給付制限が3か月なら3回以上
- セミナーは申し込みではなく受講した日が1回。 資格試験も、申し込みではなく受験した日です
- 認定日は4週間ごと。 月に一度と思い込むと、月末に近い回でずれます