iDeCoと退職金を同じ年に受け取ると損?2026年1月から10年ルールが厳しく

結論

iDeCoと退職金を10年以内に受け取ると控除が重複扱いに。10年ルール厳格化で順序と時期を再検討。

どうする?編集部 · · 読了 約3分
目次(29項目)
  1. 結論から先に
  2. 主な変更点
  3. 有利になりやすい順序
  4. 当てはまる人
  5. 影響を受ける方
  6. 影響が少ない方
  7. 退職所得控除の基本
  8. 控除額の計算式
  9. 退職所得の課税
  10. 10年ルールの仕組み
  11. 改正前(〜2025年)
  12. 改正後(2026年1月〜)
  13. 順序による違い
  14. 自分のケースを試算する手順
  15. ステップ1:受取額の確認
  16. ステップ2:勤続年数とDC加入期間
  17. ステップ3:受取時期の選択肢
  18. ステップ4:シミュレーション
  19. 受取形式の選択
  20. 一時金で受取
  21. 年金形式で受取
  22. 一部一時金+一部年金
  23. 例外と注意点
  24. 公的年金との関係
  25. 確定申告の必要性
  26. 障害給付・死亡給付
  27. 既に退職した方
  28. よくある質問
  29. 参考資料

結論から先に

2026年1月1日以降にiDeCo(または企業型DC)の一時金を受け取る場合、退職金との受取順と期間によって退職所得控除の使い方が変わります。

主な変更点

  • 退職金を受け取った後、10年以内にiDeCoを一時金で受け取ると、控除の重複扱いになる
  • 期間が10年を超えると、それぞれで控除を使える

有利になりやすい順序

  • iDeCoを先に受け取り、その20年以上後に退職金を受け取る(勤続年数の長い方に向く)
  • 退職金とiDeCoを同年に一括受け取り(合算して控除)
  • 退職金を年金形式で受け取り、iDeCoは一時金で別年に受け取る

正解は個人の事情によって変わるため、税理士や金融機関でシミュレーションを受けてから決めるのが安全です。

当てはまる人

影響を受ける方

  • 60歳前後でiDeCoまたは企業型DC一時金の受取を控えている
  • 退職金がある会社員
  • iDeCo・DCに長年加入していた自営業者

影響が少ない方

  • 退職金がない(自営業者)
  • iDeCoを年金形式で受け取る予定
  • 控除額より掛金が少ない

退職所得控除の基本

控除額の計算式

  • 勤続20年以下:勤続年数 × 40万円
  • 勤続20年超:800万円+(勤続年数 − 20年)× 70万円

例:勤続30年なら 800万円+10年×70万円 = 1,500万円が控除額

退職所得の課税

退職所得 =(受取額 − 控除額)× 1/2

控除内に収まれば税金はゼロ。超える部分の半分にだけ税金がかかります。

10年ルールの仕組み

改正前(〜2025年)

  • 退職金受取後5年以内のiDeCo一時金受取は、勤続期間と加入期間の重複部分を控除から除外
  • 5年超なら別々に控除を使える

改正後(2026年1月〜)

  • 退職金受取後10年以内のiDeCo一時金受取は、重複扱い
  • 10年超なら別々に控除を使える

順序による違い

  • 退職金が先で10年以内にiDeCo:控除重複(不利になりがち)
  • iDeCoが先で20年以内に退職金:iDeCo分の控除を一部喪失
  • iDeCoが先で20年超後に退職金:それぞれフル活用可能

20年ルールがiDeCo→退職金の順、10年ルールが退職金→iDeCoの順、と覚えてください。

自分のケースを試算する手順

ステップ1:受取額の確認

  • 会社の退職金規程で退職金額を試算
  • iDeCo・企業型DCの残高を運営管理機関で確認

ステップ2:勤続年数とDC加入期間

  • 勤続年数(退職所得控除の計算用)
  • DC加入期間(iDeCoの退職所得控除の計算用)

ステップ3:受取時期の選択肢

  • 60歳でiDeCo、65歳で退職金
  • 65歳で退職金、75歳でiDeCo
  • 60歳でiDeCo、85歳で退職金(20年超)

ステップ4:シミュレーション

税理士、金融機関、企業年金事務局でそれぞれのパターンを試算します。

受取形式の選択

一時金で受取

  • 退職所得控除が使える
  • 一度に大きな額を受け取る

年金形式で受取

  • 公的年金等控除(年金収入が一定額まで非課税)
  • 毎年少しずつ受け取る

一部一時金+一部年金

  • 両方の控除を活用できる
  • 柔軟だが手続きが複雑

例外と注意点

公的年金との関係

年金形式で受け取ると、公的年金等控除の枠に影響します。公的年金受給と同年に一時金を受け取ると、所得税率の階層が変わることがあります。

確定申告の必要性

退職金は通常、源泉徴収で完結しますが、iDeCo一時金との関係で確定申告が必要なケースがあります。

障害給付・死亡給付

iDeCo加入中に障害や死亡が発生した場合、給付の扱いが変わります。詳細は運営管理機関に確認してください。

既に退職した方

2025年12月以前に退職金を受け取った方は、改正前のルール(5年ルール)が適用されることがあります。受取時期との関係を確認してください。

よくある質問

Q. 既に60歳でiDeCoを受け取りました。退職金は来年に予定しています。

iDeCoが先、退職金が後の場合は20年ルールが関わります。20年以内なら退職金の控除がiDeCo分の影響を受けることがあります。具体額は税理士に試算してもらうのが確実です。

Q. iDeCo一時金と退職金を同じ年に受け取るのは有利?

合算して控除を使える形になるため、控除額が大きい方には有利なことがあります。ただし所得が大きく上振れすると累進課税の影響を受けるため、シミュレーション必須です。

Q. 退職金を年金形式にしてiDeCoだけ一時金は?

退職金を年金形式にすれば、退職所得控除をiDeCoに集中できる選択肢ができます。退職金の運用利率と税効果のバランスで判断してください。

Q. 中小企業共済も同じ計算?

中小企業退職金共済(中退共)も退職所得控除の対象です。iDeCo・中退共・退職金の3つを受け取るタイミングと順序で、控除の最適化を検討します。

Q. 確実な答えはどこで聞ける?

税理士、企業年金事務局、運営管理機関(iDeCoの場合は楽天証券・SBI証券・松井証券など)で個別シミュレーションが可能です。最寄りの税理士会では無料相談を実施していることがあります。

参考資料

  • 国税庁「退職所得の課税」 — 控除額の計算と税率
  • 厚生労働省「確定拠出年金の税制」 — iDeCo・DCの税制優遇
  • 金融庁「2026年度税制改正大綱」 — 10年ルール改正の詳細
iDeCoと退職金を同じ年に受け取ると損?2026年1月から10年ルールが厳しく — お金 関連イラスト (どうする?)
Photo by Eric Prouzet on Unsplash

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ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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