介護職員の処遇改善加算が6月から28.7%に。給与はいつ上がる?

結論

加算は6月分から事業所に支払われるが、職員の給与反映は事業所の運用次第。月給か手当か就業規則を確認。

どうする?編集部 · · 読了 約4分
目次(26項目)
  1. 結論から先に
  2. 今回の改定のポイント
  3. 訪問介護
  4. 訪問看護
  5. その他サービス
  6. 食費基準
  7. 当てはまる人
  8. 給与アップが見込める職員
  9. 効果が限定的な職員
  10. 給与反映のパターン
  11. 月給に上乗せ
  12. 賞与(ボーナス)に反映
  13. 一時金として支給
  14. 福利厚生・研修費に充当
  15. 自分の事業所を確認する手順
  16. ステップ1:処遇改善計画書を閲覧
  17. ステップ2:算定区分の確認
  18. ステップ3:自分への配分方法
  19. ステップ4:給与明細での確認
  20. 例外と注意点
  21. 加算を取得していない事業所
  22. 加算の使途は介護職員限定
  23. 派遣社員の扱い
  24. 計画書の公開時期
  25. よくある質問
  26. 参考資料

結論から先に

2026年6月の介護報酬臨時改定により、訪問介護の処遇改善加算が**最大28.7%**に拡大します。これは事業所の収入を増やし、その分を介護職員の給与に反映させる仕組みです。

ただし、「加算が増えた=個人の給与がすぐ上がる」とは限りません。 事業所への支払いは6月サービス提供分から始まりますが、職員への反映は事業所の運用判断によります。

確認したい順序は次のとおりです。

  1. 自分の事業所が処遇改善加算を取得しているか
  2. どの区分(I/II/III)で算定しているか
  3. 改定後の賃上げ計画書はいつ職員に説明されるか
  4. 自分の給与反映は月給・賞与・手当のどれか

※介護報酬改定の詳細は事業所の管理者または法人本部にご相談ください。

今回の改定のポイント

訪問介護

処遇改善加算が最大28.7%に拡大。常勤換算1人あたり月額換算で1.5〜2.5万円程度の賃金改善が想定されています。

訪問看護

新たに1.8%の処遇改善加算が設定。これまで訪問看護は処遇改善加算の対象外でしたが、今回から対象に加わります。

その他サービス

デイサービス、特別養護老人ホームなどでも加算率の見直しがあり、サービス種別ごとに増額の幅が異なります。

食費基準

2026年8月から、介護保険施設の食費基準が現在の1日1,445円から1,545円に引き上げられます。利用者の自己負担にも影響します。

当てはまる人

給与アップが見込める職員

  • 訪問介護のヘルパー(常勤・非常勤)
  • 訪問看護ステーションの看護師
  • サービス提供責任者
  • 加算を取得している事業所の職員

効果が限定的な職員

  • 処遇改善加算を取得していない事業所の職員
  • 事業所の介護報酬以外の業務に専従するスタッフ
  • 役職や勤続年数が短く、配分対象外になる場合

給与反映のパターン

事業所が処遇改善加算で得た収入を、どのように職員へ配分するかは、事業所の処遇改善計画に基づきます。代表的なパターンは次のとおりです。

月給に上乗せ

基本給または手当(処遇改善手当など)として、毎月の支給額が増えます。最も分かりやすい反映方法です。

賞与(ボーナス)に反映

年2回の賞与時にまとめて支給するパターン。月給は変わらず、賞与時期にまとめて受け取ります。

一時金として支給

年1〜2回の臨時手当として支給。継続的な賃金改善ではなく単発支給のため、職員の長期定着につながりにくいと指摘されることもあります。

福利厚生・研修費に充当

一部を給与に、一部を職場環境整備や研修費用に使うパターン。直接の手取り増は控えめですが、間接的な処遇改善になります。

自分の事業所を確認する手順

ステップ1:処遇改善計画書を閲覧

事業所は職員に対して処遇改善計画を周知する義務があります。「処遇改善計画書を見せてほしい」と事業所の管理者に依頼すれば、見ることができるはずです。

ステップ2:算定区分の確認

処遇改善加算には I・II・III の区分があり、区分によって加算率が大きく違います。最も高い区分を取得しているほど、原資が多くなります。

ステップ3:自分への配分方法

月給か賞与か、いつから反映されるか、いくら増えるかを確認します。具体額が示されない場合は、事業所内で公平な配分ルールがあるかを尋ねるのも妥当です。

ステップ4:給与明細での確認

6月以降の給与明細で、処遇改善手当の欄が増えているか、月給の本給が上がっているかを確認します。何も変化がない場合は、配分が次月以降になる予定かを確認してください。

例外と注意点

加算を取得していない事業所

処遇改善加算は申請制で、要件(キャリアパス、研修体制、賃金規程の整備など)を満たさないと算定できません。自分の事業所が加算未取得の場合、今回の改定の直接の恩恵は受けにくいです。

加算の使途は介護職員限定

処遇改善加算は介護職員(介護福祉士、ヘルパーなど)の賃金改善に充てる目的で支給されます。事務職、看護師(一部除く)、リハビリ職などは原則として直接の配分対象外です。

派遣社員の扱い

派遣で介護現場に入っている場合は、派遣元の会社が処遇改善計画に組み込んでいるかどうかで扱いが変わります。派遣元に確認してください。

計画書の公開時期

事業所は通常、年度初め(4月)または改定時期に計画書を更新します。今回は6月の臨時改定なので、計画書の更新と職員への説明が6〜7月に行われるのが一般的です。

よくある質問

Q. 自分は介護福祉士の資格を持っていますが、無資格者と同じ配分ですか?

事業所内のルールによりますが、資格・役職・勤続年数に応じて配分に差を付けるのが一般的です。資格手当として上乗せされるケースが多いです。

Q. 6月から給与が増えないと思うのですが、確認すべきポイントは?

(1)事業所が加算を取得しているか、(2)取得している場合の処遇改善計画書、(3)自分の配分時期、の3点を順に確認してください。すべてオープンになるべき情報です。

Q. 介護報酬の改定で利用者の自己負担は増えますか?

サービス料金が一定割合で上がるため、自己負担額(1割・2割・3割負担)も増えます。特に食費は8月から月額3,000円程度の負担増となる見込みです。

Q. デイサービスでもこの加算は適用されますか?

デイサービスにも処遇改善加算がありますが、訪問介護ほど大幅な引き上げではありません。サービス種別による加算率の違いは事業所の管理者に確認してください。

※個人差があります。具体的な算定や給与反映は事業所の管理者にご相談ください。

参考資料

  • 厚生労働省「介護報酬改定について」 — 改定全体の概要
  • 社会保障審議会・介護給付費分科会資料 — 加算率の詳細
  • 全国介護事業者連盟 — 業界の動向と事業所向け解説
介護職員の処遇改善加算が6月から28.7%に。給与はいつ上がる? — 健康 関連イラスト (どうする?)
Photo by Anna Sullivan on Unsplash

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参考資料

  1. 厚生労働省「令和8年度介護報酬改定」
  2. 社保審・介護給付費分科会 資料
  3. 全国介護事業者連盟「処遇改善加算」

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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