子どもが夜だけ足が痛いと言う。成長痛?それとも病気のサイン?
夕方〜夜の両足の痛みで、朝にはケロッとしていれば成長痛の可能性が高め。片方だけ・朝も痛い・腫れ・発熱・歩き方が変わった場合は、整形外科または小児科に受診を。
結論から先に
夕方から夜にかけて「ひざが痛い」「ふくらはぎが痛い」と訴え、翌朝にはケロッとしているなら、成長痛の可能性が高いと考えられます。3〜10歳ごろの子に多く、腫れ・赤み・発熱はないのが目印です。逆に、片足だけ強く痛む、朝も痛む、歩き方が変、体重が減った、夜中に発熱のいずれかがあれば、別の原因を疑い、整形外科または小児科の受診を検討してください。当日は、痛む部位を温めたりやさしくさすったりすると落ち着くことが多いです。
※個人差があります。受診の判断は医師にご相談ください。
成長痛の典型と見落としやすいサイン
「成長痛」という名前ですが、医学的には原因がはっきりしない反復性の四肢痛を指します。次のパターンが多く見られます。
- 夕方〜就寝前に「足が痛い」と泣く
- 痛む場所はひざ・ふくらはぎ・太ももが中心
- 両足どちらか、または日によって左右が入れ替わる
- 30分〜1時間ほどで落ち着き、翌朝には何もなかったかのように走り回る
- 週1〜3回程度、数か月続くことがある
一方で、次のような場合は「成長痛らしくない」サインなので、受診を検討してください。
- 同じ片足だけを強く・繰り返し痛がる
- 朝起きた直後にも痛がり、歩き方がぎこちない
- 痛む部分が赤い・腫れている・熱を持っている
- 38度以上の発熱が続いている、または体重が減ってきた
- ふだんできていた走る・しゃがむ・階段の上り下りが急にできなくなった
特に「いつもと違う歩き方」は、本人が痛みをうまく説明できなくても親が気づきやすい変化です。
当日の家庭での対処
夜中に泣き始めたら、まずは落ち着かせるところから始めます。
- 痛む部位を手のひらで温める(蒸しタオルを軽く当てるのも可)
- ふくらはぎや太ももをやさしくさする
- 子ども用アセトアミノフェン(カロナール小児用シロップ等)を、年齢・体重に合った用量で使う
- 横向きで膝を軽く曲げると楽になることが多い
避けたいことは、強く揉む・冷湿布を一晩貼り続ける・無理に立たせて歩かせる、の3点です。痛みが30分以上続く、または眠れないほどなら、夜間でも#8000(こども医療電話相談)に電話して指示を仰いでください。
整形外科と小児科の使い分け
迷ったときの目安です。
- 整形外科:腫れ・赤み・歩き方の変化・転倒の経歴がある
- 小児科:発熱・全身のだるさ・食欲低下を伴う
- 救急受診:歩けない、足を全くつけない、夜間に高熱
整形外科を初めて受診する場合は、子どもの診療に慣れた施設(小児整形外科の標榜がある、または地域の総合病院の整形外科)を選ぶと安心です。地域の小児科で相談し、紹介状をもらってから整形外科に行く流れも一般的です。
受診時に持っていくとよいもの
医師の判断材料を増やすために、次のメモがあると診察がスムーズです。
- 痛がり始めた時期(◯週間前、◯か月前)
- 痛む部位(右ひざ、左ふくらはぎ など)
- 痛みの時間帯(夕方17時頃、就寝前 など)
- 1週間あたりの回数
- 朝起きたときの状態
- 直近で転倒・スポーツ・新しい靴に変えたなどのきっかけ
スマホで普段の歩く様子と痛がっているときの様子を動画にしておくと、診察室では普通に歩いてしまう子の評価に役立ちます。
別の原因を疑うべき病気
頻度は高くありませんが、子どもの足の痛みで医師が確認する代表的な原因です。
- 若年性特発性関節炎(JIA):朝のこわばり、関節の腫れ、長く続く微熱
- ペルテス病:4〜8歳の男児に多い股関節の病気。片足を引きずる
- オスグッド病:10〜15歳のスポーツをする子。膝下の骨が出っ張って痛い
- 骨や血液の病気:体重減少、夜間に汗で寝具が濡れる、長引く発熱
これらは「成長痛と思っていたが、何か違う」と感じた親の早めの受診で見つかることが多いです。「気のせいかも」と迷ったら、一度かかりつけ小児科で相談しておくと安心です。
続く場合の生活面の工夫
成長痛と診断された場合の家庭での過ごし方の目安です。
- 寝る前にふくらはぎとももを5〜10分ストレッチ
- 日中はしっかり遊ばせるが、就寝1時間前は静かに過ごす
- 足に合う靴かを月1回チェック(つま先に1cm程度の余裕)
- 寒い夜は靴下や薄手のレッグウォーマーで保温
- 鉄分・カルシウムを意識した食事(極端な制限は不要)
数か月で自然に治まることが多いですが、3か月以上同じパターンが続くなら、一度小児科で再評価してもらってください。
よくある質問
Q. 成長痛はどれくらいの頻度で起こりますか?
週1〜3回ほど、夕方から就寝前にかけて「痛い」と訴える子が多いです。同じ時間帯に同じ部位の痛みが繰り返し、翌朝には消えているのが典型です。30分ほどさすったり、温めたりすると治まることが多く、痛みのない日が混ざるのも特徴です。
Q. 整形外科と小児科、どちらに連れていけばよいですか?
明らかな腫れ・赤み・歩きかたの変化があるなら整形外科が向きます。発熱を伴う・全身がだるそう・ぐったりしているなら小児科が安心です。迷う場合は、まずかかりつけ小児科に相談し、必要に応じて整形外科を紹介してもらうと無駄が出にくいです。
Q. 夜中に痛がるとき、湿布や鎮痛剤は使ってよいですか?
市販の小児用アセトアミノフェン(カロナール小児用シロップなど)は、用法・用量を守れば家庭でも使えます。湿布は冷却タイプは皮膚に合わないことがあり、就寝中の長時間使用は避けてください。それでも毎晩痛がる場合は、家庭で対処を続けるより受診で原因を確かめる方が安心です。
Q. 受診時、医師に伝えたほうがよいことは?
痛みの「時間帯・部位・続いた期間・繰り返しの頻度」を時系列でメモしてください。歩きかたの変化、転倒の有無、発熱、体重減少も合わせて伝えると診断がスムーズです。スマホで歩く様子の動画を撮っておくと、診察室では普通に見える子の状態を医師が把握しやすくなります。
参考資料
- 日本小児科学会「子どもの健康相談Q&A」— 成長痛の説明と受診目安
- 日本整形外科学会「小児整形外科の病気」— ペルテス病・JIAなどの解説
- 国立成育医療研究センター「小児の整形外科疾患」— 専門外来の案内
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参考資料
掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。
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