寝てる時にふくらはぎがつるのが毎晩続く、原因と受診の目安

結論

毎晩のように起こる、しびれや夜間頻尿が重なる、3週間以上続く、のいずれかに当てはまるなら内科を入口に。週1〜2回で汗の多い日だけなら水分と寝室環境の見直しから。

どうする?編集部 · · 読了 約6分
目次(7項目)
  1. 同じ夜中のつりでも、原因はひとつではない
  2. 「毎晩」と「夜中だけ」で受診の急ぎ方が変わる
  3. 何科に相談すればよいか
  4. 寝る前と寝室の調整でできること
  5. 食事面で意識したい電解質の補い方
  6. 薬で抑える選択肢と注意点
  7. 参考資料

寝ている途中で急にふくらはぎがつり、痛みで目が覚める日が続いている方は少なくありません。1〜2回であれば疲れや水分不足で説明がつきますが、毎晩のように起こる場合は別の体の状態が背景にあることもあります。まず確認したいのは、夕方からの水分量・寝室の冷え方・服用中の薬の3つで、これらを整えても2〜3週間以上続くようであれば、内科か整形外科で一度相談する流れになります。

同じ夜中のつりでも、原因はひとつではない

ふくらはぎがつる現象(医学的には腓腹筋けいれんと呼ばれます)の引き金は1つに絞れません。汗で抜けやすい電解質、つまりナトリウムやマグネシウム、カルシウムのバランスが崩れた状態、寝ている間に下肢の血流が落ちる姿勢、足首が伸び切ったまま固定される寝姿勢、腰椎やふくらはぎ自体の神経への刺激、こうした要素が重なって起こります。

特に梅雨から夏にかけては、汗をかいた日に水だけで補給して塩分が抜けたまま寝てしまうと、明け方につりやすくなります。エアコンの風が足先だけに当たり、ふくらはぎだけ冷えている状態も筋肉の収縮を強める方向に働きます。日中ずっと立ち仕事や歩き仕事で下肢が張ったままという生活リズムも、夜中のつりに直結します。

一方で、明らかに頻度が増えてきた人や、こむら返り以外に足のしびれ、冷え、むくみ、夜間頻尿などが重なってきた人は、生活習慣だけで説明できない可能性も含めて見直したほうがよい段階に入っています。汗の多い日とは関係なく起こる、片足だけに偏って起こる、というのも見直しのサインです。

「毎晩」と「夜中だけ」で受診の急ぎ方が変わる

判断の目安になるのは、頻度と他の症状の有無です。週に1〜2回程度で、汗を多くかいた翌朝に起こり、起き上がるとすぐ収まる範囲なら、寝る前の水分と寝室環境を見直すところから始めます。それでも続くようなら、健康診断や近所の内科で血液検査を受け、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウム、腎機能のあたりを確認するのが基本の流れです。

これに対して、毎晩のように起こる、夜中に2回以上つる、歩き始めの最初の一歩でもつる、しびれや力が入りにくい感覚を伴う、痛みが朝まで残る、こうした状況が混ざるときは、神経や血管側の関与を疑って早めに受診します。糖尿病や甲状腺機能の異常、腰椎椎間板症、下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症などが背景に隠れていることもあるため、3週間以上続いたまま放置しない方が無難です。

特に65歳前後より上の方で、ふくらはぎや太ももの重さ、だるさが日中から残るような場合は、血管側の負担も含めて評価したほうが安心です。妊娠中の方も後期になると頻度が増えますが、強い痛みが朝まで残るときは、健診の際に産科医にも伝えてください。

何科に相談すればよいか

最初の窓口は、かかりつけの内科で構いません。血液検査と問診で、電解質バランス、腎機能、血糖、甲状腺機能のあたりを見て、おおまかな見立てを立ててもらえます。これでははっきりしない場合や、腰やお尻からふくらはぎにかけて違和感がある場合は整形外科、足のむくみや血管の浮き出しが目立つ場合は循環器内科または血管外科に紹介してもらう、という流れが現実的です。

「夜だけつる、日中はまったく問題ない」というパターンであれば、まず内科で十分です。一方、「歩いていると数分でふくらはぎが張って、休むと楽になる」という間欠性跛行(かんけつせいはこう)が混ざるなら、血管側の評価が優先になります。受診時には、つる頻度、つる時間帯、どちらの足か、寝姿勢、服用中の薬、最近の汗のかき方を一通りメモして持っていくと、診察がスムーズです。

整形外科を選んだ場合は、腰のレントゲンや必要に応じてMRIで腰椎の状態を見ます。椎間板から出ている神経が圧迫されていると、夜間のこむら返りという形で症状が出ることがあります。仕事で長時間座る方や、過去に腰を痛めた経験のある方は、内科より整形外科を先に選ぶほうが回り道が少ない場面もあります。

寝る前と寝室の調整でできること

受診の前後にかかわらず、生活面で見直しやすい点を整理しておきます。先に書いた水分・冷え・薬の3つに加え、ストレッチと寝姿勢を組み合わせると効きやすくなります。

夕食から就寝までの間に、コップ1杯(150〜200ml)の水か麦茶を取り、汗を多くかいた日は経口補水液を少量足します。冷たいビールやアルコールを多めにとった日は脱水気味になるため、最後にコップ1杯の水をはさむと夜中のつりが軽くなります。夜中に喉が渇くタイプの方は、枕元にも少量置いておくと起きてから飲みやすくなります。

寝室は足先が冷えすぎないよう調整します。エアコンの設定は28度前後にして、足元に直接風が当たらない向きにする、薄い長ズボンや靴下を選ぶ、それだけでも夜中の頻度が落ち着きやすい印象です。冷房を切って寝ると今度は寝汗で電解質が抜けるため、温度を下げすぎず一晩通すほうが結果的に安定します。

寝る前に1〜2分、壁に手をついてふくらはぎを伸ばすストレッチを入れます。アキレス腱が伸びる方向に、かかとを床につけたまま体重を前にかけます。長時間の入浴や激しい運動の直後は、筋肉が疲れた状態で眠ることになるため、就寝直前を避けたほうが落ち着きます。寝姿勢でも、うつ伏せで足首が完全に伸び切る向きが続くと、つりやすくなります。足元の布団を少し重くして、足首が中立位置のまま固定されるようにすると違いが出ます。

服用中の薬がある方は、降圧薬の利尿成分やコレステロール薬(スタチン)、喘息で使う気管支拡張薬などが、こむら返りを誘発する場合があります。自己判断で中止するとかえって危ないので、診察時に薬の一覧を見せて医師に確認してください。

食事面で意識したい電解質の補い方

水分と一緒に意識したいのが、汗で抜けやすいミネラルです。サプリで補う前に、食事の組み立てを少し変えるだけでもバランスが整いやすくなります。マグネシウムは木綿豆腐、納豆、玄米、ほうれん草、アーモンドや落花生に含まれます。カルシウムは牛乳やヨーグルト、小松菜、ししゃもなどの小魚、カリウムはバナナ、アボカド、芋類、トマトといった野菜から取りやすい栄養素です。

夏場は冷たいそうめんや冷やしうどんだけで食事を終えがちですが、これだとミネラルが不足しがちです。納豆や卵を1品足す、薬味の刻みネギや大葉を多めにのせる、味噌汁を1杯添える、こうした小さな足し算で電解質の取りこぼしが減ります。汗を多くかいた日は、味噌汁の塩分を控えすぎず通常量にして、別途水を多めに取るほうがバランスが取れます。

サプリで補う場合は、マグネシウムとカルシウムの組み合わせがよく出ていますが、腎機能が落ちている方は取りすぎが負担になるため、健康診断のクレアチニンやeGFRが基準内かを確認してからにします。降圧薬や心臓の薬を飲んでいる方は、サプリでもいったん医師に相談してから始めるほうが安全です。

薬で抑える選択肢と注意点

漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、つった瞬間や寝る前に頓服として処方されることがあり、効果を感じる方も多い薬です。ただし含まれる甘草の成分により、長く続けると血液中のカリウムが下がる副作用(偽アルドステロン症)が知られています。むくみ、だるさ、血圧の上昇として表れ、降圧薬や利尿薬と併用する人、高齢の方、心臓に持病がある方では特にリスクが上がります。定期的に血液検査を挟みながら使う前提で考える方が無難です。

このため、市販の漢方をとりあえず長期に飲み続けるよりも、原因を一度確認した上で必要な時期だけ使うほうが安全です。市販薬を試す場合も、まず2週間ほどで効果と体調の変化を見て、続くようなら受診する流れにします。むくみが目立ってきた、立ちくらみが増えた、血圧が普段より高めに振れている、こうした変化はカリウム低下のサインなので、いったん飲むのをやめて医師に相談してください。

漢方以外では、夜間にカルシウム拮抗薬(降圧薬の一種)が処方される場合もあります。血管側の症状や血圧の状況を踏まえて医師が判断するもので、こむら返り単独で出される薬ではありません。痛みの予防に筋弛緩薬が処方されることもありますが、眠気が強く出るため、運転や早朝の仕事の前は避ける、といった注意が付きます。

参考資料

電解質バランスや漢方薬の副作用については、信頼できる公的情報を先に確認しておくと安心です。記事末尾の参考資料に挙げた窓口は、いずれも市販情報やSNS情報よりも先に目を通したい資料です。受診先を選ぶ前に、症状と頻度を1週間ほどメモしてから持っていくと、医師との話が早く進みます。

※個人差があります。受診の判断は医師にご相談ください。

寝てる時にふくらはぎがつるのが毎晩続く、原因と受診の目安 — 健康 関連イラスト (どうする?)
Photo by Kayla Maurais on Unsplash

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参考資料

  1. 厚生労働省「e-ヘルスネット」
  2. 国立健康・栄養研究所
  3. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 (PMDA) 重篤副作用疾患別対応マニュアル

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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