2026年1月から高校生の扶養控除が縮小。給与の手取りはいくら減る?
高校生扶養控除の縮小は所得税が2026年1月、住民税が2027年6月から。児童手当(月1万円)と差し引くと、ほとんどの世帯で年間2〜5万円のプラスになる試算です。
目次(16項目)
結論から見る
2026年1月から、16〜18歳の高校生がいる家庭の扶養控除が縮小される方向で税制改正大綱に盛り込まれました。所得税は2026年1月の給与から控除額が下がり、住民税は2027年6月から下がります。
ただし、これは『増税』として単独で受け止めるべきものではなく、児童手当の高校生分(月1万円)と一体で見るのが正しい読み方です。差し引きの結果は、年収帯に関わらず多くの世帯でプラスになる試算で、目安は以下のとおりです。
| 年収帯(夫婦+高校生1人) | 児童手当(年) | 所得税の負担増 | 差し引き |
|---|---|---|---|
| 400万円 | +12万円 | -1.3万円 | +10.7万円 |
| 500万円 | +12万円 | -2.6万円 | +9.4万円 |
| 700万円 | +12万円 | -2.6万円 | +9.4万円 |
| 1,000万円 | +12万円 | -4.3万円 | +7.7万円 |
| 1,500万円 | +12万円 | -5.2万円 | +6.8万円 |
※住民税分は2027年からの反映で、各年収帯でさらに2.1万円ほどの負担増になります。それを足してもプラス4.7〜8.6万円の試算です。
何が変わるか
控除額の変更
| 区分 | 現行 | 改正後 |
|---|---|---|
| 所得税の扶養控除(16〜18歳) | 38万円 | 25万円 |
| 住民税の扶養控除(16〜18歳) | 33万円 | 12万円 |
差額は所得税で13万円、住民税で21万円です。これに自分の所得税率(10〜33%)と住民税率(一律10%)をかけたものが、税負担の増加分になります。
反映のタイミング
- 所得税: 2026年1月の源泉徴収から
- 住民税: 2027年6月の特別徴収(給与天引き)から
所得税は会社の給与計算ソフトを通じて、月々の天引き額が下がる形で反映されます。住民税は前年所得に対する計算なので、1年のタイムラグが出ます。
児童手当の高校生分
2024年10月から、高校生年代(18歳年度末まで)に月1万円の児童手当が支給されています。所得制限は2024年10月分から撤廃され、扶養控除の縮小と一体の改正です。
支給は偶数月の年6回。1回あたり2か月分が振り込まれます。
年収別の試算
3パターンで、夫婦+高校生1人の世帯を想定して計算します。住民税の影響まで含めた最終的な年単位の差額です。
年収500万円・所得税率10%の世帯
- 所得税の扶養控除 13万円減 → 所得税 +1.3万円
- 住民税の扶養控除 21万円減 → 住民税 +2.1万円
- 児童手当(高校生分) +12万円
- 差し引き +8.6万円のプラス
年収800万円・所得税率20%の世帯
- 所得税 +2.6万円
- 住民税 +2.1万円
- 児童手当 +12万円
- 差し引き +7.3万円のプラス
年収1,200万円・所得税率33%の世帯
- 所得税 +4.3万円
- 住民税 +2.1万円
- 児童手当 +12万円
- 差し引き +5.6万円のプラス
世帯の年収が高くなるほど扶養控除の効果も大きく、その分の負担増が大きくなりますが、児童手当(12万円)でカバーされる形が続きます。
いつ何が起きるかのカレンダー
家計の動きとして時系列で並べると次のようになります。
- 2026年1月: 給与の所得税控除(源泉徴収)が下がるため、月の手取りが少し減る
- 2026年2月・4月・6月・8月・10月・12月: 児童手当2か月分の振込(偶数月)
- 2026年12月: 年末調整で実際の年税額を確定
- 2027年6月: 住民税の特別徴収が新しい控除額で計算され、月々の天引きが少し増える
体感としては、2026年1月の所得税減・偶数月の児童手当増で、家計の月次は『減ったり増えたり』に見えるはずです。1年単位で確認すると、児童手当のほうが効きやすいことが分かります。
該当する家庭の確認順序
- 子の年齢が 2026年12月31日時点で16〜18歳 にあてはまるか確認
- 児童手当の振込口座と金額(月1万円)を通帳で確認
- 給与明細の所得税欄を1月分と前月分で比較(数百〜数千円下がっているはず)
- 年末調整の扶養控除等申告書に高校生分が正しく書かれているか確認
会社員の場合、控除の反映は会社の給与計算ソフトが自動で行うため、自分で手続きを増やす必要はありません。確定申告をしている自営業の方は、2026年分(2027年3月申告)から扶養控除の数字を25万円に変更します。
注意したい例外
子が16歳の途中で高校に上がる場合
扶養控除は『12月31日時点の年齢』で決まります。2026年中に16歳になる子は、誕生月にかかわらず2026年分の扶養控除(25万円)が適用されます。
子の収入が103万円を超えた場合
子がアルバイト等で年収103万円を超えると、扶養親族から外れる扱いになります。この場合、扶養控除はそもそも適用されません。バイトでの所得管理は子ども自身に意識してもらってください。
19歳以上の子(特定扶養親族)
19〜22歳の子は『特定扶養親族』として、現行どおり所得税63万円・住民税45万円の控除が続きます。今回の改正は16〜18歳に限定されている点に注意してください。
※おわりに
扶養控除の縮小だけを切り取ると『負担増』に見えますが、児童手当の高校生分(月1万円)と合わせて見れば、ほとんどの世帯はプラスになる試算です。2026年1月から給与の手取りが少し減ったように見える月でも、偶数月の児童手当振込を含めて家計表を更新すれば、年間の動きが正しく見えるはずです。住民税の反映は2027年6月からなので、その時期にもう一度家計の月次見直しを行うとずれが少なく済みます。
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参考資料
掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。
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