10月に那須や盛岡の宿を取っている人は、宿泊料金とは別に宿泊税が加わります。令和8年10月1日から課税が始まり、盛岡市は宿泊料金にかかわらず1人1泊200円、那須町は宿泊料金の区分に応じて100円から3,000円です。どちらも宿が宿泊者から集める税なので、宿の会計で宿泊料金と別に請求されます。那須町の温泉宿では、これまでどおり入湯税も同時にかかります。
税額と対象施設の一次情報は、盛岡市なら市の「宿泊税の導入について」、那須町なら町の「那須町宿泊税の導入について」にまとまっています。
課税が始まるのは10月1日の宿泊から
盛岡市は課税開始日を「令和8年10月1日(木曜日)」と書いています。那須町は「令和8年10月1日から宿泊税を導入(課税)します」です。9月中の宿泊に宿泊税はかかりません。
確定していない点を先に書きます。10月1日以後の宿泊を9月中に予約し、料金も先に払っている場合の扱いは、両自治体の公開ページに記載が見つかりませんでした(2026年9月24日に確認)。宿泊税は宿泊施設が宿泊者から集めて自治体に納める仕組みなので、実務としては宿の会計で請求されることになりそうですが、公式の文言で確かめられていないので断定はしません。9月中に決済を済ませた予約がある人は、宿か担当課に聞いてください。窓口はこの記事の後半にまとめています。
盛岡市は1人1泊200円。宿泊料金では変わらない
盛岡市の税額は「宿泊者1人1泊につき 200円です」。宿泊料金による区分はありません。1泊6,000円のビジネスホテルでも、1泊3万円の宿でも200円です。数え方は1人1泊単位なので、1人で2泊なら400円、3人で1泊なら600円になります。
課税免除については、市の「宿泊税の導入について」に年齢や修学旅行による記載がなく、子どもの分がどうなるかはこのページから読み取れません。人数に子どもが入っている予約なら、財政部市民税課諸税係(019-613-8499)に聞いてください。
那須町は宿泊料金で6段階。温泉宿なら入湯税も重なる
那須町の宿泊税は宿泊料金の区分ごとの定額です。鉱泉浴場のある宿には、以前から入湯税(宿泊する場合は1人1日150円)がかかっています。10月からは両方が乗るので、足した額で見ておくほうが実際に近くなります。
| 宿泊料金の区分 | 宿泊税 | 温泉宿で入湯税150円を足した額 |
|---|---|---|
| 1万円未満 | 100円 | 250円 |
| 1万円以上2万円未満 | 300円 | 450円 |
| 2万円以上3万円未満 | 500円 | 650円 |
| 3万円以上5万円未満 | 800円 | 950円 |
| 5万円以上10万円未満 | 1,500円 | 1,650円 |
| 10万円以上 | 3,000円 | 3,150円 |
右の列は、入湯税がかかる宿に宿泊する場合の目安です。温泉のない宿では入湯税はかかりません。日帰りで温泉だけ利用する場合の入湯税は1人1回50円で、こちらは宿泊ではないため宿泊税の対象になりません。
町のページは税額表を「宿泊料金」の区分で示すだけで、判定する料金が1人1泊あたりの額なのか、部屋単位の合計なのかを書いていません。町のよくあるご質問には「税額は宿泊料金に応じた段階的な定額制です。宿泊料金の1~3%程度の範囲を目安としています」とあります。1万円や2万円のすぐ上下で予約している人は、1段階分の差が出るので、宿か税務課(0287-72-6936)に確認してください。
対象になる施設と、対象から外れる人
那須町が課税の対象に挙げているのは、「旅館業法の許可を受けて営業を行う那須町内のホテル・旅館、簡易宿所または住宅宿泊事業法の届出をして営む住宅(民泊)に宿泊する宿泊者」です。盛岡市は「盛岡市内に所在する宿泊施設へ宿泊する方」で、税を集める側を「旅館業(下宿営業を除く。)又は住宅宿泊事業を営む者」と定めています。
つまりどちらも、旅館業の許可か住宅宿泊事業の届出がある施設に泊まったときの話です。許可も届出もない知人宅に泊まる場合や、車中泊はこの定義に入りません。
課税免除がはっきり書かれているのは那須町です。「年齢12歳未満の者」と、「学校教育法第1条に規定する学校(大学を除く。)の修学旅行その他学校行事に参加する児童、生徒、学生および引率者」の2つで、入湯税の免除もこの2つと同じです。町のよくあるご質問も「12歳未満は入湯税と同様に課税対象外です」と書いています。
中学校や高校の修学旅行で那須に泊まる場合は、生徒も引率の先生も宿泊税・入湯税ともかかりません。大学のゼミ旅行は「大学を除く」に当たるため、この免除からは外れます。
盛岡市側はこの2つに相当する記載が公開ページに見当たりませんでした。修学旅行で盛岡に泊まる予定なら、学校から市の市民税課に問い合わせてもらうのが確実です。
宿の会計で別に請求される。予約サイトの表示は宿に聞く
どちらの自治体も徴収方法は特別徴収です。盛岡市の説明では、特別徴収義務者が宿泊者から宿泊税を徴収し、原則として毎月末日までに、前月1日から同月末日までの期間に係る宿泊税を申告納入します。宿泊者が役所に納める手続きはありません。宿の会計で宿泊料金と別に払うだけです。
一方、予約サイトで表示される総額に宿泊税が入るかどうかは、サイトと宿の運用によって変わり、両自治体の公開ページに統一した説明はありません。ここは宿に直接聞くのが早いので、そのまま言える文を置いておきます。
- 「10月◯日から1泊の予約です。宿泊税は予約時の総額に入っていますか。それとも現地で別に払いますか」
- 「那須町の宿の場合:12歳未満の子どもが◯人います。宿泊税と入湯税は、その人数を除いた計算になりますか」
- 「9月中に決済を済ませた予約ですが、宿泊税の請求はありますか」
宿ではなく制度そのものについて聞きたいときは、次の窓口です。
| 自治体 | 担当課 | 電話 |
|---|---|---|
| 盛岡市 | 財政部市民税課 諸税係 | 019-613-8499 |
| 那須町 | 税務課(入湯税は庶務諸税係) | 0287-72-6936 |
他の市町村の金額を当てはめないこと
那須町のよくあるご質問は、宿泊税を「条例に基づき使途や税率が定められる法定外目的税」と説明しています。税額も免除も条例で決まるので、自治体ごとに違います。実際に、盛岡市は料金にかかわらず一律200円、那須町は6段階です。同じ10月1日開始でも中身が揃っていません。他の市町村の宿泊税の額を、そのまま自分の宿に当てはめないでください。
使い道も条例で絞られています。那須町は「観光地のトイレ整備、案内看板設置などの観光インフラや、観光振興に関する事業に限定して使われます」、盛岡市は観光資源の魅力向上や国内外からの来訪・交流の促進といった観光振興の施策に充てるとしています。
この記事の金額と文言は、2026年9月24日に各自治体の公開ページで確認したものです。開始後に宿泊者向けの案内が追加されることがあるので、10月に入ってから泊まる人は、記事末の参考資料にあるリンクをもう一度開いてみてください。
どの公式ページに何が書いてあるか
- 盛岡市「宿泊税の導入について」— 課税開始日、税額200円、特別徴収義務者、申告納入の期限、問い合わせ先
- 盛岡市「盛岡市宿泊税条例について」— 施行期日を令和8年10月1日と定めたこと
- 那須町「那須町宿泊税の導入について」— 6段階の税額、対象施設、課税免除の2区分、担当課
- 那須町「那須町宿泊税に関するよくあるご質問(FAQ)」— 法定外目的税であること、1〜3%程度の目安、12歳未満の扱い、使途
- 那須町「入湯税」— 宿泊1人1日150円、日帰り1人1回50円、免除の2区分