食事代補助の非課税枠が7,500円に上がった。うちの会社も対象?

結論

2026年4月以降、社員食堂・食事券・宅配弁当などの食事補助は月7,500円まで非課税。ただし『現物支給』『社員が半額以上を負担』が条件です。給与明細の控除・補助欄を確認してください。

どうする?編集部 · · 読了 約4分
目次(20項目)
  1. 結論から先に
  2. 何が変わって、何は変わらないか
  3. 変わった点(2026年4月1日施行)
  4. 変わらない点
  5. 自分の会社が対象になるかを確認する
  6. 給与明細をまず見る
  7. 人事・経理に直接聞く
  8. 食事券サービスを導入している会社の場合
  9. 非課税になる条件をかみ砕いて説明
  10. 現金支給はどう扱われるか
  11. いつから適用?運用の確認方法
  12. 給与計算の反映時期
  13. 就業規則の改定が間に合っていない会社
  14. こんな状況の人向け
  15. すでに食事補助を受けている人
  16. これまで食事補助がない会社の社員
  17. 副業・複数勤務先がある人
  18. いくら手取りが変わる?
  19. よくある質問
  20. 参考資料

結論から先に

2026年4月1日から、企業が社員に支給する食事補助の非課税限度額が月3,500円から7,500円(いずれも税抜き)に引き上げられました。1984年(昭和59年)の通達制定以来、約42年ぶりの大幅改正です。ただし、対象になるのは「現物支給」(社員食堂・食事券・宅配弁当など)で、かつ「社員が食事代の半額以上を負担している」場合に限られます。現金で食事代を渡される場合は対象外で、全額が給与課税されます。自社が対象かを確認するには、給与明細の食事補助欄、または人事・経理に直接尋ねるのが確実です。

何が変わって、何は変わらないか

変わった点(2026年4月1日施行)

  • 月額非課税上限:3,500円 → 7,500円(税抜き)
  • 深夜勤務の現金食事代:1食 300円 → 1食 650円
  • 引き上げ幅:約2.1倍(深夜勤務は約2.2倍)

変わらない点

  • 「現物支給」が原則(現金支給は対象外)
  • 「社員が食事代の半額以上を負担」する必要あり
  • 会社負担が上限を超えると、全額が課税対象になる
  • 通勤手当・住宅手当などとは別枠

通達の改正でしたが、所得税法そのものの改正ではないため、税率・申告方法に変更はありません。

自分の会社が対象になるかを確認する

給与明細をまず見る

  • 「食事補助」「食事手当」「ミールカード」などの項目
  • 控除欄に「食事代本人負担」が記載されているか
  • 4月以降に支給額・控除額が変わっていないか

3月までと4月以降で「会社負担額」が4,000円→7,500円のように上がっていれば、改正に合わせて制度を見直した可能性が高いです。

人事・経理に直接聞く

  • 「食事補助の非課税枠改正は反映されていますか?」
  • 「現物支給と現金支給、どちらの仕組みですか?」
  • 「私の負担割合は半額以上になっていますか?」

人事に聞きづらい場合は、就業規則・福利厚生規程に『食事補助規程』『食事手当規程』があるか確認します。

食事券サービスを導入している会社の場合

「チケットレストラン」「sodexo」「edenred」などの食事券サービスを利用している会社は、改正に合わせて月利用上限を引き上げているケースが多いです。アプリ・カードの利用明細で確認できます。

非課税になる条件をかみ砕いて説明

国税庁の通達では、次の2つの条件を両方満たす必要があります。

  1. 役員・使用人が食事の価額の半額以上を負担している
  2. 会社が負担している金額が月額7,500円(税抜き)以下

例:1食600円のランチを月20回利用、社員負担300円・会社負担300円の場合 → 社員負担 50%(条件①OK)、会社負担合計 6,000円(条件②OK)→ 非課税

例:1食600円のランチを月20回利用、社員負担200円・会社負担400円の場合 → 社員負担 33%(条件①NG)→ 会社負担8,000円が全額給与課税

「半額以上負担」を満たさないと、会社負担の全額が課税されるため、運用ミスは大きいです。

現金支給はどう扱われるか

通勤途中で買った弁当代を実費精算してくれる、あるいは現金で『食事手当』として支給される場合は、原則として全額が給与扱いです。年末調整・源泉徴収の対象になります。

例外として認められる現金支給は、次の特殊勤務に伴うものに限られます。

  • 残業(深夜勤務)に伴う食事代:1食650円まで非課税(旧300円から引き上げ)
  • 宿直・日直に伴う食事代:実費相当額
  • 出張先での食事代:旅費規程に基づく日当の一部として処理

これらは「給与」ではなく「実費補填」とみなされるため、通常の食事補助とは扱いが違います。

いつから適用?運用の確認方法

給与計算の反映時期

  • 4月分給与(5月支給)から反映されることが多い
  • 月締めの会社は3月締め分までは旧基準
  • 食事券型は4月利用分から新上限が適用

就業規則の改定が間に合っていない会社

中小企業では、就業規則・食事補助規程の改定が遅れる場合があります。改定前でも国税庁通達は適用されるため、税務上は新基準で計算できますが、社内ルールが旧基準のままだと支給額が増えない場合があります。気になる場合は人事に確認してください。

こんな状況の人向け

すでに食事補助を受けている人

  • 4月以降の給与明細で支給額が増えていれば、改正反映済み
  • 増えていない場合:会社が制度を改定していない可能性あり

これまで食事補助がない会社の社員

  • 改正をきっかけに福利厚生として導入する会社もある
  • 会社側にメリット(社員の手取り増 + 法人税対策)があるため、提案する価値あり
  • 提案する場合は、食事券サービスの資料を集めて人事に相談

副業・複数勤務先がある人

  • 各勤務先で別々に判定(重複可)
  • 主たる勤務先と副業先の両方で食事補助を受けても、それぞれ月7,500円までが非課税

いくら手取りが変わる?

仮に会社負担が月3,500円→7,500円に増額された場合、月額4,000円の追加が非課税で受けられる計算です。

  • 月4,000円増 × 12か月 = 年48,000円
  • 同額を給与で受け取った場合の税金(所得税10%・住民税10% = 20%想定):年9,600円
  • 実質的な手取り増加効果:年9,600円〜15,000円程度

社員にとっては、給与の昇給以上に「税負担なし」の恩恵が大きい改正です。

よくある質問

Q. 非課税枠を超えた分はいくら課税されますか?

会社負担が月7,500円を超えると、その月の会社負担額『全額』が給与とみなされます。たとえば会社負担8,000円なら、500円ではなく8,000円すべてが課税対象です。

Q. 飲食店で使えるプリペイドカード型なら対象?

『現物給与』に近い形式として、特定店舗で食事に限定して使える食事券・プリペイドカードは対象になります。汎用的に使える商品券(QUOカード等)は対象外です。

Q. 在宅勤務でも食事補助は受けられますか?

在宅勤務向けに食事券・宅配弁当補助を出す会社が増えています。条件(半額以上負担・現物給与)を満たせば非課税扱いになります。

Q. 社員食堂が黒字の場合、その分も非課税?

社員食堂が原価以下の価格で提供している場合、その差額(会社負担分)が「現物給与」と見なされます。社員食堂の運営費を会社が負担している場合、月7,500円までは非課税扱いです。

参考資料

  • 国税庁 所得税基本通達 36-38 — 食事の支給に関する通達
  • 国税庁 食事を支給したとき — 給与課税の判定基準
  • 厚生労働省 福利厚生関連通知 — 福利厚生制度の参考資料
食事代補助の非課税枠が7,500円に上がった。うちの会社も対象? — お金 関連イラスト (どうする?)
Photo by Ingo Zöll on Unsplash

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参考資料

  1. 国税庁 所得税基本通達 36-38
  2. 国税庁 食事を支給したとき
  3. 厚生労働省 福利厚生関連通知

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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