厚生年金の標準報酬月額の上限が65万円から上がる?2027年9月の改正

結論

2027年9月から標準報酬月額の上限が65万→68万円。月給65万円超の方は厚生年金保険料が段階的に増加。最終的に2029年9月に75万円まで。

どうする?編集部 · · 読了 約3分
目次(20項目)
  1. 結論から先に
  2. どんな場合に当てはまるか
  3. 月給65万円超の会社員
  4. 高所得の公務員
  5. 賞与のある方
  6. 役員報酬を受けている方
  7. 70歳以上の在職者
  8. 短時間勤務でも月給65万円超の方
  9. 例外状況
  10. 影響を受けないケース
  11. 影響が大きいケース
  12. 費用・リスク・注意点
  13. 改正スケジュールと負担増額(月給別試算)
  14. 厚生年金保険料率
  15. 数値の目安
  16. 将来年金額への影響(試算)
  17. 在職老齢年金との関係
  18. 注意点
  19. よくある質問
  20. 参考資料

結論から先に

厚生年金保険料の計算基礎である標準報酬月額の上限が、現在の65万円から段階的に引き上げられます2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円と3段階の改正です。月給65万円超の高給与帯の会社員・公務員が直接の対象で、月数千円〜約1万円程度の保険料負担増になります。一方、保険料を多く納めた分は将来の年金額に反映されるため、長期的には受取額の増加につながります。健康保険料の上限(協会けんぽ139万円)も別途検討対象になっています。

どんな場合に当てはまるか

月給65万円超の会社員

管理職・専門職・大企業の中堅以上の社員などが該当。標準報酬月額の改定で保険料負担が直接増えます。

高所得の公務員

中央省庁・自治体の幹部、医師・大学教授など公務員身分の高所得者。

賞与のある方

標準賞与額にも上限があり、賞与1回あたり150万円までが保険料計算の対象。賞与の保険料の上限改定も検討中です。

役員報酬を受けている方

取締役・執行役員などの役員報酬も標準報酬月額の対象。

70歳以上の在職者

70歳以上の在職者は厚生年金保険料が免除されますが、健康保険料は引き続き対象。改正の影響は健康保険のみ。

短時間勤務でも月給65万円超の方

週20時間以上勤務で月給が高い専門職などが該当することがあります。

例外状況

影響を受けないケース

  • 月給65万円以下の方(日本の平均的な給与帯)
  • 自営業者・フリーランス(国民年金・国民健康保険)
  • 70歳以上で厚生年金保険料免除中
  • 賞与のみ高額で月給が低い方(賞与にも別の上限あり)

影響が大きいケース

  • 月給100万円以上の高所得者
  • 賞与が高額で標準賞与額の上限近い方
  • 子の扶養を多く持つ方(健康保険料も連動)

費用・リスク・注意点

改正スケジュールと負担増額(月給別試算)

  • 月給65万円:影響なし(既に上限)
  • 月給68万円:2027年9月から年33,000円増
  • 月給71万円:2028年9月から累計年66,000円増
  • 月給75万円:2029年9月から累計年110,000円増
  • 月給80万円:2029年9月以降は累計年110,000円増(75万円上限)
  • 月給100万円:年110,000円増(同上)

厚生年金保険料率

  • 現行:18.3%(労使折半、本人負担9.15%)
  • 改正で保険料率自体は変更なし
  • 標準報酬月額の上限拡大による負担増のみ
  • 健康保険料も別途上限改定の検討あり

数値の目安

  • 現行標準報酬月額上限:65万円
  • 改正後上限:68万円(2027年9月)→71万円(2028年9月)→75万円(2029年9月)
  • 改正で増える等級数:3等級
  • 影響を受ける人数:約100万人(高所得層)
  • 厚生年金保険料率:18.3%

将来年金額への影響(試算)

  • 標準報酬月額3万円上昇で月年金額:約500〜700円増(25年加入時)
  • 標準報酬月額10万円上昇で月年金額:約1,500〜2,000円増
  • 65歳以降の受取総額(平均寿命まで):負担増分の概ね回収可能

在職老齢年金との関係

  • 月62万円基準(厚生年金月額+給与=基準額)超で年金一部停止
  • 高所得在職者は標準報酬月額上限引き上げ+在職老齢年金見直しの両方の影響を受ける
  • 70歳以上で在職中の方は健康保険料のみが影響

注意点

  • 改正は段階的、自分の月給がどの時点で対象になるか確認
  • 賞与の上限も将来見直しの可能性
  • 標準賞与額の上限現在150万円
  • 健康保険料も別途上限引き上げ検討中
  • 会社経由で源泉徴収されるため申告は不要

よくある質問

Q. 自分の標準報酬月額を確認する方法は?

①給与明細の社会保険料の欄から逆算、②マイナポータルの年金記録、③日本年金機構の「ねんきんネット」、④会社の人事・総務部に確認、⑤年金事務所への照会、の方法があります。標準報酬月額は4〜6月の給与平均をもとに毎年9月に改定されます。

Q. 標準報酬月額が変わるとどのくらい年金が増えますか?

ねんきんネットでシミュレーション可能です。月給10万円分の標準報酬月額が変わると、25年加入で月年金約2,000円、生涯約60万〜80万円受取増の試算が一般的です。

Q. 健康保険料の上限も上がりますか?

協会けんぽの上限は現在年139万円ですが、引き上げが検討されています。実施時期は未定で、最新情報は協会けんぽ・健康保険組合の通知を確認してください。

Q. 賞与にも保険料の上限がありますか?

あります。標準賞与額は1回あたり150万円が上限(年3回まで)。年600万円超の賞与の方は上限の影響を受けます。これも改定検討中の領域です。

Q. 「年収の壁」シリーズの議論との関係は?

103万円・106万円・130万円・150万円・178万円などの「年収の壁」は中低所得者層の働き方調整の議論です。標準報酬月額上限の引き上げは高所得者層の負担増で、議論の方向性は異なります。両方とも社会保険・税制の調整の一部です。

参考資料

  • 厚生労働省「年金制度改正法」— 改正の全体像
  • 日本年金機構「標準報酬月額」— 計算方法と等級表
  • 全国健康保険協会(協会けんぽ)— 健康保険料の基準
厚生年金の標準報酬月額の上限が65万円から上がる?2027年9月の改正 — お金 関連イラスト (どうする?)
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参考資料

  1. 厚生労働省「年金制度改正法」
  2. 日本年金機構「標準報酬月額」
  3. 全国健康保険協会(協会けんぽ)

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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