2026年4月から年金1.9%増額。実際いくら増える?
2026年4月から国民年金1.9%・厚生年金2.0%増額。国民年金は月額70,608円、夫婦合計の標準モデルは月177,450円に。物価上昇には追いつかない実質減少。
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結論から先に
2026年4月分から、年金額が**国民年金1.9%、厚生年金2.0%**増額されます。国民年金(満額)は月70,608円(前年比1,300円増)、夫婦の標準モデル(夫・厚生年金加入40年・平均給与51万円、妻・専業主婦)は月177,450円(前年比3,356円増)です。賃金上昇に連動した名目額の増加ですが、物価上昇率2.7%には追いつかず、実質的な購買力は0.7〜0.8%低下します。マクロ経済スライドによる調整(-0.2%)が組み込まれており、長期的には年金の実質価値が緩やかに減少する制度設計になっています。
どんな場合に当てはまるか
年金改定の影響を受けるパターンです。
国民年金のみ受給(自営業出身者)
20〜59歳の40年を国民年金のみで納付した人は、満額月70,608円です。65歳から受給開始。月額が物価上昇には追いついていないため家計の余裕は減少傾向です。
厚生年金受給者
会社員として勤めた期間が長い人。給与水準と加入期間で金額が変わります。平均的な水準(給与51万円・40年加入)で月額106,842円が標準モデルです。
共働き夫婦
両方とも厚生年金加入だった夫婦は、それぞれの厚生年金が支給されます。夫婦の合計月額は20万円〜25万円程度になることが多いです。
専業主婦の夫婦
夫の厚生年金+夫の国民年金+妻の国民年金(第3号被保険者として国民年金保険料は不要)で受給。標準モデルの月177,450円が目安です。
短期間勤務後にフリーランス
厚生年金加入期間が10〜20年で、その後国民年金のみの場合。受給額は加入期間に比例し、満額より少なくなります。
例外状況
物価上昇に追いつかない実質減少
- 物価上昇2.7%>年金改定1.9〜2.0%
- マクロ経済スライド調整:-0.2%
- 実質購買力減:年0.7〜0.8%
- 10年後の実質価値は約7〜8%減少(試算)
加算・調整される金額
- 加給年金(配偶者がいる場合):年23.4万円程度(条件あり)
- 振替加算(配偶者が65歳になった後):生年月日に応じて減額傾向
- 障害年金・遺族年金:基礎年金・厚生年金とも改定対象
年金が増えない人
- 全額免除期間が長い人:受給額が大幅に少ない
- 国民年金未納期間あり:未納分は受給額に反映なし(追納可能)
- 海外在住期間が長い:国民年金任意加入していなければ未加入扱い
在職老齢年金の影響
65歳以上で働きながら年金を受給する人は、賃金+年金月額の合計が65万円(2026年4月改正)を超えると年金が一部カット。改正前は月50万円基準だったため、シニア就労者の手取りが改善します。
費用・リスク・注意点
2026年4月分からの主な年金額
- 国民年金(満額・S31年4月2日以降生まれ):月70,608円
- 国民年金(満額・S31年4月1日以前生まれ):月70,448円
- 厚生年金(夫の標準モデル分):月106,842円
- 標準モデル夫婦合計:月177,450円
- 障害基礎年金1級:月額88,260円
- 障害基礎年金2級:月額70,608円
- 遺族基礎年金:月額70,608円+子の加算
加給年金・振替加算
- 加給年金(配偶者):年額234,800円(特別加算込みで41万円)
- 振替加算:年代により0〜年15,732円
年金保険料の改定
- 国民年金保険料:月17,510円(2026年度)
- 厚生年金保険料率:18.300%(労使折半・据え置き)
- 国民健康保険料率は自治体により変動
- 介護保険料(65歳以上・全国平均):月6,225円
税金と手取り
- 公的年金等控除:65歳以上で年金収入110万円までは控除内
- 年金収入210万円までは課税所得が低く所得税ほぼゼロ
- 年金収入が高い・他の所得がある場合は所得税・住民税負担
- 介護保険料・健康保険料は年金から特別徴収
受給年齢の選択
- 65歳:標準(満額の100%)
- 60歳まで繰上げ:最大24%減(毎月0.4%減)
- 75歳まで繰下げ:最大84%増(毎月0.7%増)
- 平均寿命を考えれば繰下げが有利な場合が多い
- 健康状態・他の収入・税金で個別判断
注意すべきマクロ経済スライド
- 年金財政の安定化のため給付を物価上昇より少なめに抑える仕組み
- 物価が上がっても年金はその分上がらない
- 2026年も-0.2%調整あり
- 長期的に年金の実質価値が緩やかに減少
よくある質問
Q. 自分の年金見込み額を知るにはどうしたらよいですか?
「ねんきんネット」(日本年金機構のオンラインサービス)に登録すれば、自分の加入記録と受給見込額が確認できます。マイナンバーカードまたは基礎年金番号で登録可能。50歳以上の方は将来の見込額が、それ以下の方は現時点までの加入記録に基づく試算額が表示されます。毎年誕生月に「ねんきん定期便」も郵送されます。
Q. パートやアルバイトでも厚生年金は加入できますか?
条件を満たせば加入できます。①週20時間以上勤務、②月収88,000円以上、③2か月超の雇用見込み、④学生でない、⑤特定適用事業所(従業員51人以上、2024年10月から)。これらすべてを満たすと厚生年金加入が義務付けられます。短時間労働者も厚生年金で将来の年金額を増やせます。
Q. 老齢厚生年金と老齢基礎年金は同時に受給できますか?
はい、両方とも65歳から受給開始です。会社員として厚生年金に加入した人は、国民年金(基礎年金)と厚生年金の両方がもらえます。「年金は2階建て」と呼ばれる仕組みで、1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金です。
Q. 物価が上がっているのに年金の上昇が少ないのはなぜ?
マクロ経済スライドという仕組みで、年金財政を将来世代まで安定させるため給付の伸びを抑制しています。少子高齢化で年金を支える現役世代が減るため、給付額を物価上昇率より少しずつ低く調整する設計です。「払った分はもらえないかもしれない」という不安の根拠の一つです。自助努力(iDeCo・NISA)の重要性が高まっています。
参考資料
- 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」— 公式の改定額
- 厚生労働省「令和8年度年金額の改定について」— 改定の背景と計算
- 日本年金機構「ねんきんネット」— 個人の年金見込額の確認
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参考資料
上記の出典は本文で扱った一般的情報の一次資料です。時期によりガイドラインが更新される場合がありますので、各機関の最新情報も併せてご確認ください。
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