確定申告のマイナポータル連携が拡大。生命保険の一時金・年金も自動入力に
生命保険の一時金・年金がマイナポータル連携で自動取得される見込み。自動入力後の数字確認と、自動連携対象外の控除証明書の扱いに注意してください。
目次(19項目)
結論から先に
2026年確定申告(令和7年分)から、マイナポータル連携で生命保険の一時金・年金、損害保険の満期返戻金も自動取得されるようになります。給与の源泉徴収票、医療費通知、ふるさと納税、生命保険料控除証明書などはすでに連携対象でしたが、今回の拡大で「収入」の自動入力範囲も広がりました。自動入力後の数字は本人が確認し、保険会社からの通知書と照合してください。連携対象外の保険会社のものは、従来通り手入力で対応します。
2026年確定申告の主な変更点
令和7年分(2026年3月期限)の確定申告で押さえたい変更点です。
- マイナポータル連携の対象拡大
- 生命保険の一時金・年金が対象に
- 損害保険の満期返戻金・年金が対象に
- ふるさと納税以外の寄附金も一部対象
- iPhone対応のスマホ電子証明書
- 基礎控除の引き上げ
- 住宅ローン控除の調書方式
特にマイナポータル連携の拡大は、申告作業を大きく短縮できる項目です。
マイナポータル連携の仕組み
仕組みのおさらいです。
- マイナポータルにログイン
- 「確定申告の事前準備」
- 連携する金融機関・保険会社を選択
- 同意して情報取得
- e-Taxの確定申告書作成画面に自動入力
連携完了後、申告書作成は数十分で済むことも珍しくありません。
新たに対象になる項目
2026年から追加される項目です。
- 生命保険の一時金(満期保険金、解約返戻金等)
- 生命保険の年金(個人年金保険の年金収入)
- 損害保険の満期返戻金(積立型損保の満期金)
- 損害保険の年金(積立型損保の年金)
- ふるさと納税以外の一部寄附金控除
「申告漏れになりやすかった項目」が自動連携されるのが大きな改善です。
一時金・年金の課税の基本
そもそも一時金・年金はどう課税されるかの確認です。
- 生命保険の一時金:一時所得(50万円控除+残額×1/2)
- 生命保険の年金:雑所得(必要経費を引いた残額)
- 損害保険の満期返戻金:契約形態により一時所得・雑所得
- 損害保険の年金:雑所得
自動入力されても、所得区分を本人が理解して確認すべき部分です。
自動入力後の確認ポイント
確定申告書作成後、必ずチェックしたいポイントです。
- 保険会社別の金額が証明書と一致するか
- 所得区分(一時所得・雑所得)が正しいか
- 控除証明書の漏れがないか
- 過去の支払額(必要経費)が反映されているか
- 複数契約の合算が正しいか
「自動入力=完璧」ではなく、「自動入力=出発点」として確認してください。
連携対象外の場合
すべての保険会社が連携対象ではありません。
- 小規模・中堅の保険会社で未対応のところあり
- 外国保険会社の一部
- 共済(JA共済、県民共済等)の一部
- 退職した保険会社からの古い契約
連携対象外なら、保険会社からの郵送物で手入力します。
マイナポータル連携の登録手順
事前準備が必要です。
- マイナンバーカード+暗証番号
- マイナポータルアプリをインストール
- ログイン
- 「確定申告の事前準備」を選択
- 連携する事業者を選択(保険会社、銀行、自治体)
- 各事業者で同意手続き
一度設定すれば、翌年以降も継続して使えます。
iPhoneでもe-Tax対応
2026年からiPhoneでも本格的なe-Tax連携が可能になりました。
- iPhone+マイナポータルアプリ
- 生体認証(Face ID、Touch ID)対応
- マイナンバーカードの読み取り
- スマホ完結の申告
紙の書類を出さずに済む方が増えました。
住宅ローン控除の「調書方式」
2026年から住宅ローン控除で「調書方式」が導入されます。
- 金融機関がローン残高を税務署に自動送信
- 借入金年末残高証明書の添付不要
- マイナポータル連携で取得
- 控除額の自動計算
住宅ローン控除を受けている方は、書類提出の手間が大幅に減ります。
ふるさと納税の扱い
ふるさと納税はすでに連携対象でしたが、扱いの注意点があります。
- ふるさと納税サイト(さとふる、ふるなび、楽天等)経由で証明書統一
- 一部の自治体・サイトで連携可
- ワンストップ特例と確定申告の使い分け
- 5自治体超なら確定申告必須
「自動連携で全部解決」ではなく、自治体・サイトの対応状況を確認してください。
医療費控除との組み合わせ
医療費通知もマイナポータル連携の対象です。
- 健保組合・協会けんぽから自動取得
- 自費分は手入力(交通費、市販薬等)
- 医療費控除明細書として確定申告書に反映
- 5年間の保管義務
自動取得分+手入力分の合計で計算します。
基礎控除の引き上げ
令和7年分から基礎控除が95万円に引き上げられます。
- 従来:48万円
- 新:95万円(合計所得2,400万円以下)
- 給与所得控除との関係でも影響
- 年末調整・確定申告どちらにも反映
低中所得者の税負担軽減です。
申告の準備リスト
確定申告に向けた事前準備項目です。
- マイナンバーカードの有効期限確認
- マイナポータル連携の事前設定
- 保険会社別の証明書整理
- 医療費領収書の整理
- ふるさと納税の証明書まとめ
- 住宅ローン関連書類
- 給与の源泉徴収票
年明けすぐから準備を始めると、申告期限ぎりぎりで焦りません。
自動入力でも分かりにくい所得
自動連携でも、自分で考えないと申告漏れになる項目があります。
- 暗号資産の売買益
- ネット販売の所得
- 副業の雑所得
- 不動産の譲渡所得
- 海外口座の運用益
これらは自動連携対象外なので、別途記録が必要です。
申告期限と還付の関係
確定申告の期限です。
- 確定申告期間:2月16日〜3月15日(令和7年分は2026年3月16日まで)
- 還付申告:確定申告期間に縛られず、5年以内
- 還付の場合は早く出すと早く戻る
- 延納制度の活用
還付の場合、1月から提出可能なケースがあります。
トラブル時の対応
申告で迷ったときの相談先です。
- 国税庁の電話相談センター
- 税務署の対面相談(予約制)
- 確定申告会場(2〜3月)
- 税理士の個別相談
「自分で計算したら違和感がある」場合は、税務署に確認するのが安心です。
よくある質問
Q. マイナポータル連携とは何ですか?
マイナポータル経由で、各種証明書のデータをまとめて取得し、確定申告書に自動入力する機能です。給与所得の源泉徴収票、医療費通知、ふるさと納税の寄附証明書、生命保険料控除証明書などが対象です。2026年確定申告(令和7年分)では、生命保険の一時金・年金、損害保険の満期返戻金も新たに対象になります。
Q. 自動入力された数字は信用していいですか?
基本的に信用できますが、最終確認は本人の責任です。保険会社からの通知書面と照合し、控除対象になる項目が正しく分類されているか、申告対象になる収入が漏れていないかを確認してください。複雑な金融商品(外貨建て、変額)は分類が誤る場合もあります。
Q. 連携対象の保険会社はどこですか?
国税庁・マイナポータルのサイトで対応保険会社の一覧が公開されています。大手生命保険会社(日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命など)、外資系(メットライフ、アクサ、ジブラルタなど)、損害保険大手(東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和など)が対象に含まれます。
Q. 自動入力されない場合はどうしますか?
従来通り、保険会社から郵送される控除証明書・支払調書を確認し、確定申告書に手入力します。一部の少数派金融商品や、複数の保険を組み合わせている場合に、自動連携されないことがあります。「自動入力されているから安心」と決めつけず、自分でも証明書を確認するのが安全です。
参考資料
- 国税庁「マイナポータル連携で自動入力!」— 連携の仕組み
- 国税庁「令和7年分確定申告特集」— 2026年申告の最新情報
- マイナポータル「確定申告のオンライン手続き」— 公式手順
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参考資料
掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。
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