石油ストーブや石油・ガスファンヒーターを使う間は、部屋の換気が必要です。ダイニチ、トヨトミ、リンナイの案内には、1時間に1〜2回、1〜2分の換気とあります。ただし、これはどの部屋でも最短1分だけ開ければ十分、という保証ではありません。使っている機種の取扱説明書で、回数・時間・窓の開け方を確認してください。
いま炎や体調に異常がある場合は、次の換気時刻まで待たずに使用を中止してください。 頭痛やめまいなどがあれば、きれいな空気の場所へ移動してすぐに医療機関を受診します。意識がない、けいれんしている場合は119番です。詳しい対応は下の「頭痛やめまいが出たら」の項目にまとめています。
換気の回数と時間は、手元の取扱説明書を優先する
メーカーが案内する回数と時間は、次のとおりです。
| 対象の製品 | メーカーの換気案内 | 確認先 |
|---|---|---|
| ダイニチの家庭用石油ファンヒーター | 使用中は1時間に1〜2回、1〜2分 | 家庭用石油ファンヒーターの安全上の注意 |
| トヨトミの石油ストーブ | 1時間に1〜2回、1〜2分 | 石油ストーブのFAQ |
| リンナイのガスファンヒーター | 使用中は1時間に1〜2回、1〜2分程度 | ガスファンヒーターの換気FAQ |
この表は各社の案内の比較で、すべての機種を一律に扱うものではありません。ダイニチは、標高の高い場所では換気の回数を増やすようにも案内しています。設置場所の条件を含めて、手元の説明書を優先してください。
寒いと窓を開ける回数を減らしたくなりますが、使い始める前に1回だけ換気して終わりにはできません。表の石油・ガス暖房機は、使用中の換気を求めています。タイマーを使うなら、説明書に合わせた間隔で換気を思い出すために使い、警報や体調の変化があれば時刻を待たずに対応します。
参考:ダイニチの安全上の注意、トヨトミのFAQ、リンナイのFAQ
窓や戸を2か所開け、空気の通り道をつくる
ダイニチとリンナイは、風が出入りする開口部を2か所以上設ける方法を案内しています。窓や戸を開ける場所を考えるときは、空気が入る側と出る側を確保してください。
換気扇を使う場合にも注意があります。リンナイは、換気扇から離れた位置の窓を開けないと、十分に換気できない場合があると説明しています。換気扇を動かしているから窓は全部閉めてよい、とは限りません。
同社のガスファンヒーターの案内では、24時間換気中でも換気が必要です。住宅の換気設備があることだけで、暖房機の使用説明を省略しないでください。
窓が凍結しているなど、十分な換気ができない場所では使わないよう、ダイニチとリンナイは注意しています。窓が開かないまま運転を続けるのではなく、換気できるかどうかを使用前に確かめます。窓を何センチ開けるかは、ここで一律には決められません。機種の説明書に開け方の指定があれば、それに従ってください。
「開放型」は室内の空気を使い、室内へ排気する
NITEは、一般的な石油ストーブ、石油ファンヒーター、ガスファンヒーター、ガスストーブなどを開放型の燃焼器具として説明しています。室内の空気を使って燃料を燃やし、燃焼ガスも室内に出す方式です。
換気せずに使い続けると酸素が不足し、不完全燃焼によって一酸化炭素が発生します。一酸化炭素には色も臭いもないため、臭いがしないことを安全の確認にはできません。
給排気管が付いた屋外排気式の暖房機は、開放型と分けて確認します。NITEは、屋外排気式石油暖房機の排気パイプのつなぎ目がずれた事故例も挙げています。屋外へ排気するタイプだから点検が不要、ということではありません。給排気方式は機種の説明書で確認し、点検方法や異常時の連絡先も併せて見ておきましょう。
炎や着火に異常があれば、使用を中止する
NITEが挙げる不完全燃焼時の現象には、次のものがあります。
- 火がつきにくい
- 使用中にたびたび火が消える
- 炎が赤みを帯び、輪郭がぼやける
- 炎からすすが出る
東京消防庁は、火気器具の使用中に少しでも異常を感じたら、使用を中止して十分に換気するよう案内しています。窓を開けたから大丈夫だろうと、そのまま運転を続けないでください。
停止した後は、取扱説明書の「故障かなと思ったら」「エラー表示」など、症状に対応する項目を確認します。対処が分からなければメーカーや販売店へ相談してください。ダイニチは、家庭用石油ファンヒーターの自己修理や改造・分解を禁止しています。説明書で認められた手入れと、自分で内部を分解して直すことを混同しないでください。
頭痛やめまいが出たら、換気だけで様子を見ない
一酸化炭素中毒では、頭痛や吐き気などが出ることがあります。NITEは、軽い段階の症状を風邪と間違えることがあると説明しています。症状だけで原因を決めつけず、暖房中に具合が悪くなったことを医療機関へ伝えてください。
使用中の器具を止め、換気します。意識があり、呼吸などに異常がない場合の吸入事故への応急手当として、日本中毒情報センターは、きれいな空気の場所へ移動するよう案内しています。同センターは一酸化炭素について、めまいや頭痛などの症状がある場合はすぐに医療機関を受診するよう求めています。
意識がない、けいれんしているなど重い症状がある場合は、直ちに119番で救急車を呼んでください。 換気して回復するかどうかを待つ対応ではありません。日本中毒情報センターも、こうした重い症状がある場合は直ちに救急車を呼ぶよう案内しています。
119番では、救急車が必要なこと、住所、暖房器具を使っていたこと、具合が悪い人の状態を伝え、係員の質問に答えます。器具の点検や再運転の判断は、体調への対応を後回しにして行う作業ではありません。
参考:日本中毒情報センターの一酸化炭素の注意喚起、中毒事故時の応急手当、横浜市の119番通報案内
安全装置の有無にかかわらず、使用前に確認すること
NITEは石油ファンヒーターの不完全燃焼防止装置を紹介していますが、同時に開放型の燃焼器具では使用中の換気が必要としています。装置があることを、換気しなくてよい理由にはしないでください。
使い始める前に、機種の取扱説明書で次の項目を確認しておきます。
- 換気の回数・時間と、窓や戸の開け方
- 使える場所、使ってはいけない場所
- 安全装置が作動したときや、エラーが出たときの対処
- 使用者ができる手入れと、メーカーや販売店へ相談する症状
説明書を探すときは、本体に書かれたメーカー名と型番を控え、メーカーの公式サイトの取扱説明書・サポートページを確認してください。型番が分からない、該当する説明書が見つからない場合は、メーカーや購入した店へ問い合わせます。似た形の別機種の説明をそのまま当てはめないようにします。
就寝中や外出中の使用にも注意が必要です。ダイニチの家庭用石油ファンヒーターの案内では、寝るときや外出するときは消火するよう求めています。換気のために起きる予定を立てて、運転したまま眠る使い方はしないでください。