健康診断でMCV 80だった。鉄不足の貧血?

結論

MCV 80はやや小さめ。ヘモグロビンが低ければ鉄欠乏の可能性。フェリチン未測定なら受診時に依頼を。

どうする?編集部 · · 読了 約3分
目次(23項目)
  1. 結論から先に
  2. まず確認したい数字
  3. ヘモグロビン(Hb)
  4. MCV
  5. フェリチン
  6. 当てはまる人
  7. 鉄欠乏が起きやすい状況
  8. 鉄以外の原因が疑われる例
  9. 受診で行う検査
  10. 一次検査
  11. 追加検査
  12. 食事で改善するときのコツ
  13. 鉄を多く含む食品(ヘム鉄)
  14. 鉄を多く含む食品(非ヘム鉄)
  15. 吸収を高める組み合わせ
  16. 吸収を妨げる組み合わせ
  17. 例外と注意点
  18. 鉄サプリの自己判断
  19. 妊娠中
  20. 鉄過剰のリスク
  21. 月経過多の見落とし
  22. よくある質問
  23. 参考資料

結論から先に

MCV 80は、赤血球の平均的な大きさを示す指標で、基準値(80〜100 fL)の下限付近にあります。それ単独では病気と決まりませんが、ヘモグロビンも基準を下回っていれば鉄欠乏性貧血の可能性が高くなります。

健診結果票で、ヘモグロビン(Hb)の値も合わせて確認してください。

  • ヘモグロビン 男性14未満、女性12未満 → 貧血ありの可能性。受診を検討
  • ヘモグロビン基準内、MCV 80 → 隠れ鉄欠乏の可能性。症状次第で受診

特に、倦怠感、息切れ、めまい、爪が割れやすい、氷を異常に食べたくなる、などの症状があれば、内科でフェリチンの検査を受けることをお勧めします。

※個人差があります。受診の判断は医師にご相談ください。

まず確認したい数字

MCVは赤血球の大きさですが、鉄欠乏かどうかの確定には別の指標が必要です。

ヘモグロビン(Hb)

酸素を運ぶ役割を持つ赤血球の中身です。

  • 男性:13.5〜17.0
  • 女性:11.5〜15.0

下限を下回っていれば貧血ありです。

MCV

赤血球の平均的な大きさです。

  • 80未満:小球性(鉄欠乏、地中海貧血など)
  • 80〜100:正球性
  • 100超:大球性(ビタミンB12・葉酸不足など)

フェリチン

鉄の貯蔵量を示す指標で、健診の標準項目に入っていないことが多いです。受診時に追加で測ってもらえます。

  • 女性:12未満で鉄欠乏が強く疑われる
  • 男性:30未満で要注意

ヘモグロビンが正常でもフェリチンが低い場合、「貧血一歩手前」の状態です。

当てはまる人

鉄欠乏が起きやすい状況

  • 月経過多(夜用ナプキンで漏れる、1日5枚以上交換)
  • 妊娠中・授乳中
  • 成長期の中高生
  • ベジタリアン、極端な少食
  • 痔・胃潰瘍など慢性的な出血
  • 50代以降で原因不明の鉄欠乏(大腸の精査が必要なことあり)

鉄以外の原因が疑われる例

  • MCVがかなり低い(70未満)→ 地中海貧血の可能性
  • 慢性疾患がある(リウマチ、慢性腎不全など)→ 慢性炎症性貧血
  • ステロイドや抗がん剤を使用中

受診で行う検査

一次検査

  • 血液検査(フェリチン、TIBC、ビタミンB12、葉酸)
  • 便潜血(消化管出血の有無)

3割負担で3,000〜5,000円程度が目安です。

追加検査

  • 上部消化管内視鏡(胃カメラ)
  • 下部消化管内視鏡(大腸カメラ)
  • 婦人科超音波検査(女性)

特に50歳以上で原因不明の鉄欠乏がある場合、大腸の精査が強く推奨されます。

食事で改善するときのコツ

鉄を多く含む食品(ヘム鉄)

  • 牛肉の赤身、豚レバー、鶏レバー
  • カツオ、マグロ、イワシ、サバ
  • 卵黄

鉄を多く含む食品(非ヘム鉄)

  • ほうれん草、小松菜、ブロッコリー
  • ひじき、のり、わかめ
  • 納豆、豆腐、厚揚げ
  • ドライプルーン、レーズン

吸収を高める組み合わせ

  • ビタミンC(柑橘類、いちご、ピーマン、ブロッコリー)を同じ食事で
  • 動物性たんぱく質と一緒に植物性鉄を摂る

吸収を妨げる組み合わせ

  • コーヒー、紅茶、緑茶を食事中・直後30分は控える
  • カルシウムサプリと鉄サプリは時間をずらす
  • 食物繊維サプリの大量摂取

例外と注意点

鉄サプリの自己判断

市販の鉄剤は便秘や胃のむかつきが起きることがあります。空腹時に飲むと吸収はいいですが、胃が荒れることがあるため、医師の指示の下で量と飲み方を決めるのが安全です。

妊娠中

妊娠中は鉄需要が3倍以上に増えます。産科の指導に従って鉄剤を飲んでください。

鉄過剰のリスク

鉄欠乏でないのに鉄剤を長期摂取すると、肝臓に鉄が沈着し別の問題を起こすことがあります。「貧血だから鉄を飲み続ければ安心」ではありません。

月経過多の見落とし

女性で何年もMCVが低く、ヘモグロビンも下限付近、という人は、月経過多が背景にあることがしばしばあります。婦人科で子宮筋腫・内膜症を確認しておく価値があります。

よくある質問

Q. ヘモグロビンは正常なので「貧血ではない」と言われました。

ヘモグロビンが基準内なら確かに「貧血」とは診断されません。しかし、フェリチンが低い「貯蔵鉄不足」の段階の人は多く、倦怠感や集中力低下、髪が抜けやすいなどの症状で困っているケースがあります。気になる症状があれば、フェリチンだけを追加で測ってもらってください。

Q. MCVが小さいまま何年も健診で指摘されています。

地中海貧血(サラセミア)のような遺伝性の貧血では、MCVが小さいまま安定することがあります。日本人にも一定数いて、治療は必要ないことが多いです。ヘモグロビンが基準内でMCVだけ小さい状態が安定しているなら、慌てる必要はありません。気になる場合は一度血液内科で確認しておくと安心です。

Q. 子どもの健診でMCV 80と言われました。

成長期の鉄需要は高く、給食以外の食生活でムラがあると鉄欠乏になりがちです。小児科で相談し、必要なら血液検査と栄養指導を受けてください。鉄欠乏は学校の集中力や成績にも影響することが報告されています。

参考資料

  • 日本血液学会「貧血の基礎知識」— 小球性貧血の鑑別の流れ
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「貧血」— 食事と生活改善のポイント
  • 日本産科婦人科学会「月経過多」— 女性の鉄欠乏の婦人科的背景
健康診断でMCV 80だった。鉄不足の貧血? — 健康 関連イラスト (どうする?)
Photo by Hush Naidoo Jade Photography on Unsplash

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参考資料

  1. 日本血液学会「貧血のガイド」
  2. 厚生労働省 e-ヘルスネット「貧血と食事」
  3. 日本産科婦人科学会「月経過多」

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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