年金生活者支援給付金が2026年度から月額5,620円に、親世帯で申請ハガキを忘れていないか確認したい

結論

2026年度の老齢タイプは月額5,620円で、6月15日の年金と同時に振り込まれます。請求書の提出が遅れると申請翌月分からの支給に切り替わり、過去分を遡って受け取れない決まりなので、ハガキ型の請求書が届いた方は早めの返送が安全です。

どうする?編集部 · · 読了 約7分
目次(7項目)
  1. 2026年度に月額5,620円へ増額された改定の流れ
  2. 老齢・障害・遺族で異なる対象者の条件
  3. ハガキ型の請求書が届くタイミングと封筒の見分け方
  4. 申請が遅れた場合の支給開始月の決まり
  5. 親と一緒に確認するときの段取り
  6. 振込のタイミングと、年金額改定通知書のチェック箇所
  7. 参考資料

毎年6月になると、親世帯から「年金額の改定通知は届いたが、一緒に来た黄色いハガキが何のためか分からない」という相談が増えます。年金生活者支援給付金は、公的年金に上乗せして毎月の生活を補う仕組みで、2026年度から老齢タイプは月額5,620円へ改定されました。対象なのに請求書を出していなければ振込は始まらず、しかも提出が遅れた分は遡って受け取れない決まりです。まず確認したいのは、過去に黄色いハガキ型の請求書を返送した記憶があるかどうかと、世帯全員が住民税非課税になっているかどうかの二点です。

2026年度に月額5,620円へ増額された改定の流れ

年金生活者支援給付金の基準額は、毎年度の物価変動率にあわせて見直されています。2026年度(令和8年度)の改定では、前年の物価上昇を踏まえた3.2%の引き上げが行われ、老齢年金生活者支援給付金は月額5,450円から月額5,620円(+170円)になりました。障害年金生活者支援給付金は、1級が月額6,813円、2級が月額5,450円、遺族年金生活者支援給付金は月額5,450円に改定された整理です。

改定は2026年4月分から適用されますが、年金そのものが偶数月の15日に2か月分まとめて振り込まれる仕組みのため、新しい基準額が口座に反映されるのは6月15日の支給日からです。この日に振り込まれるのは4月分と5月分の年金、そして同じ2か月分の支援給付金で、増額後の金額に置き換わります。6月15日が土曜にあたる場合は前営業日に繰り上げられる扱いです。

年金額の改定通知は、毎年4〜6月にかけて日本年金機構から「年金振込通知書」と「年金額改定通知書」の形で発送されます。年金額改定通知書には、改定後の年金額と支援給付金の月額が分けて記載され、6月の振込明細でも内訳が表示される構成です。通知書を開いて新しい支援給付金の月額が空欄や0円のままになっている場合は、請求書を提出していないか、所得・世帯要件を満たさなくなった可能性があります。

老齢・障害・遺族で異なる対象者の条件

老齢年金生活者支援給付金の対象は、65歳以上で老齢基礎年金を受給している方のうち、世帯全員が住民税非課税で、前年の公的年金収入とその他の所得を合計した額が一定の基準以下に収まる方です。具体的な基準額は、昭和31年4月2日以後生まれの方で80万9,000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方で80万6,700円以下に置かれています。

この基準を少し超えてしまう方には、補足的老齢年金生活者支援給付金という別枠が用意されています。前年所得が88万900円(または87万8,900円)以下までの方が対象で、所得水準に応じて段階的に支給額が抑えられる仕組みです。所得の上下で給付ががくっと途切れる崖をなだらかにする目的で設けられた補正制度なので、所得基準のすぐ上の方も対象に入る場合がある、という意識を持って通知を読んでおくと見落としが減ります。

障害基礎年金を受給している方は障害年金生活者支援給付金の対象で、前年所得が479万4,000円以下が基準です。遺族基礎年金を受給している方も遺族年金生活者支援給付金の対象で、同じく前年所得479万4,000円以下が基準です。障害・遺族のタイプには住民税非課税の要件はなく、所得基準を満たしていれば対象に入る整理になっています。受給している基礎年金の種類で書類の流れが分かれるため、ご家族の年金証書を一度確認しておくと、どの支援給付金の対象になりうるかが判別しやすくなります。

ハガキ型の請求書が届くタイミングと封筒の見分け方

新規に対象となる方への請求書は、日本年金機構から黄色いハガキ型の様式で発送されます。発送時期は毎年9月頃が中心で、住民税の課税状況が市区町村で確定したあとに対象者の抽出が進む流れです。封筒や圧着式のハガキの表面に「年金生活者支援給付金請求書在中」といった印字があり、市販のダイレクトメールと取り違えないよう、年金事務所からの郵便は中身を確認してから処分するのが安全です。

すでに支援給付金を受給している方には、毎年改めて請求書が送られてくることはありません。所得・世帯の状況を市区町村が把握し続けている前提で、住民税の判定が変わらない限り受給が継続される仕組みです。住所変更を日本年金機構に届け出ていないと、年金額改定通知書も支援給付金の請求書も旧住所に送られてしまうため、引越しがあった方は「住所変更届」を最寄りの年金事務所に提出しておく動きが必要です。

請求書の記入欄はそれほど多くなく、氏名・住所・基礎年金番号・振込先口座番号・本人または代理人の押印といった基本項目が中心です。添付書類は原則として不要で、市区町村から取得した所得証明や住民票も日本年金機構が直接照会する形になっています。記入後は同封の返信用封筒(料金後納)に入れて郵送するだけで完了する流れで、年金事務所の窓口に直接持ち込むことも可能です。

申請が遅れた場合の支給開始月の決まり

年金生活者支援給付金は、請求書を提出した月の翌月分から支給される、というのが基本ルールです。新規対象者に届く請求書には、初回の支給開始月にさかのぼるための提出期限が明記されており、その期日までに返送できれば対象月(原則として年度の途中で65歳に達した月や初めて非課税世帯になった月)からの支給対象に乗せられます。期限を過ぎてしまった場合は、その期日後に提出した翌月分からの開始となり、過去分は遡って受け取れません。

例として、2026年9月に届いた請求書を10月に提出した場合、支給開始は2026年11月分(12月15日支給)からです。請求書に同封されている案内の提出期限が「2026年12月末日」だったときは、その期限内に提出すれば対象月までさかのぼる扱いです。期限がいつまでなのかは個別の通知に記載されているため、ハガキが届いたら期限の日付に丸を付けて目に入る場所に置いておくと忘れにくくなります。

請求書を紛失してしまった、または届いた記憶がないという方は、年金生活者支援給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)か最寄りの年金事務所に連絡して再発行を依頼できます。電話では基礎年金番号と本人確認情報を求められるため、年金手帳または年金証書を手元に置いてから掛けるとやりとりがスムーズです。代理で家族が問い合わせる場合は、本人の同意があれば状況確認まで対応してもらえる場合があります。

親と一緒に確認するときの段取り

親世帯の家計支援として動く場合は、年金額改定通知書と6月15日の振込明細を並べて確認するのが入口になります。通知書には「老齢基礎年金額」「老齢厚生年金額」とは別に「年金生活者支援給付金額」の行があり、ここに月額5,620円(あるいは別の額)が記載されているかどうかで受給の有無を判別できます。月額が記載されているのに口座への入金が見当たらないという場合は、振込先口座の凍結や届け出の不一致など別の事情があり得るため、年金事務所に状況を確認する流れです。

住民税非課税の判定は前年の所得で決まるため、年金以外に投資信託の分配金や不動産収入があった年は基準を超えてしまうことがあります。一度対象から外れた翌年に再び所得が下がっても、改めて請求書を提出しないと支給は再開されません。所得が境目を行き来する方は、毎年6月以降に市区町村から届く住民税の通知書を保管し、非課税の年は支援給付金の支給状況を見直す動きをセットにしておくと取りこぼしを防ぎやすくなります。

代理人として家族が手続きを行う場面では、本人による委任状や代理人選任の手続きが求められる場合があります。年金事務所の窓口では、本人の意思確認を電話で行うか、委任状の原本提示を求めるかが個別に判断されます。離れて暮らす親の手続きを進める際は、事前に最寄りの年金事務所に必要書類を問い合わせて、二度手間にならないよう確認しておくと負担が軽くなります。

振込のタイミングと、年金額改定通知書のチェック箇所

公的年金は偶数月の15日に2か月分まとめて振り込まれます。2026年度の6月15日支給では、4月分と5月分が新しい基準額で計算され、5,620円の支援給付金も同様に2か月分(11,240円)が年金本体と一緒に入金される形です。振込明細書を発行している銀行では、年金と支援給付金が分けて記帳される場合と、合算した金額が一行で表示される場合があります。明細の内訳がわからないときは、年金額改定通知書の支給予定額を電卓で計算して照らし合わせると確認しやすくなります。

通知書を開くときに見ておきたいのは、「老齢基礎年金額(年額)」「老齢厚生年金額(年額)」「年金生活者支援給付金額(月額)」の3つの行です。月額の支援給付金が0円や空欄になっている場合は、所得・世帯要件を満たさなくなったか、請求書の未提出が考えられます。月額5,620円ではなく中途半端な金額(例:4,200円など)が記載されている場合は、保険料納付済期間が40年に満たないため按分された金額か、補足的老齢年金生活者支援給付金として段階的に減額された金額の可能性があります。

年に一度しか届かない通知書は、家計の今後を見立てる材料として大事に保管しておくと安心です。住民税非課税の判定は前年の所得で動くため、年金以外の収入が大きく増減した年や、世帯員に変動があった年は、翌年度の支援給付金の対象判定にも影響します。年金事務所の窓口やコールセンター(0570-05-1165)、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)は、平日の昼間以外にも月曜の19時までと第二土曜の9〜16時に対応窓口を開けており、共働き家庭でも親の状況を一緒に確認しやすい時間帯が用意されています。

参考資料

  • 日本年金機構 年金生活者支援給付金
  • 日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
  • 厚生労働省 年金生活者支援給付金制度 特設サイト
  • 日本年金機構 はがき型請求書が届いた方へ
年金生活者支援給付金が2026年度から月額5,620円に、親世帯で申請ハガキを忘れていないか確認したい — お金 関連イラスト (どうする?)
Photo by Jakub Żerdzicki on Unsplash

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参考資料

  1. 日本年金機構 年金生活者支援給付金
  2. 日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
  3. 厚生労働省 年金生活者支援給付金制度 特設サイト
  4. 日本年金機構 はがき型請求書が届いた方へ

掲載時点で確認した資料です。制度やガイドラインは変わることがあるため、手続き前には各機関の最新情報も確認してください。

ご注意 この記事は一般的な情報を整理したものです。症状・家計・契約・法律関係など、個別判断が必要な場合は、医師・税理士・弁護士・行政窓口などにも確認してください。

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